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モンテッソーリ・アフタヌーン ~小学校編~

今日は、午後の2時から4時の2時間、長男と長女の小学校の授業参観に行ってきました。

子供たちは2つの教室(国語(ドイツ語)組、算数組)に分かれ、それぞれ担当部署を持ち、教具の使い方や学び方を、やってきた大人たちに説明します。

長男と長女は2人とも算数組にいたので、まずは、こちらからスタート。

時計担当の長女↓
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憧れの「1000個数珠(1000 Pearlen)」部署を、今年受け持つことになって、先週からずっと興奮気味だった長男↓
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1からスタートして1000まで、終点の立方形(写真↓中央上)まで、1000個のパールチェーンを数えていきます。
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指を使って、一つ一つパールを数えていくことも可能ですが、途中から息子は、何やらパンチされた切符のようなものを持ってきて、それを使って数え始めました。パールはとても小さいので、このように数えた方が、指で数えるより間違いが少ないのだそうです。細かい芸ですね。
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延々と続く、長い長い1000までの道。一緒に長男の動きを見ていたママとは、

「私たちは、何も考えずに“1000”って、簡単に言ったり、使ったりするけど、“実際の1000”っていう数字を、目で見て、指で触って、実感することって、よく考えたら殆どないわよね~」

と話しました。見たり、聞いたり、扱ったりしている数字が、本当の意味でどれだけの大きさを示してるのかを、五感を使って認識することは、後になって、数学だけでなく、ビジネスでも、とっても大事なスキルになるのではないかと思います。モンテッソーリでなく、「1000は、紙上に4個の数字で書かれた、文字通りの1000」という風に数字に触れてきた私たちママは、子供たちをうらやましく思うのでした・・・。

隣のテーブルでは、長男の友達のクラスメイトの男の子(同じく7歳)が、もう、こんな↓難しい5桁の計算を悠々こなしていてビックリ。
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でもこれも、私が受けてきた日本での教育のように、従来的に計算するのでなく、特殊な教具を使うと、やはり、実感しながら、この計算の答えを出すことが出来るようになっているのです↓
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そろそろ、隣部屋の国語グループの方へ移動。

すぐに目を引いたのは、カラフルな四季(1年間)の絵カード。中央に、全ての始まりである「太陽」があって、続いて「春夏秋冬」、その後に12ヶ月とその月ごとの行事や特徴。そして最後に、やはり月ごとに特徴的な動物とその動物についての説明カードが並ぶようになっています。言葉と一緒に、自然界について一緒に学べてしまうところに、モンテッソーリ教育のスケールの大きさを感じます。
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夏と秋の境である9月は、オレンジが入ったグラデーションになっていたり、非常に芸が細かくて、丁寧。
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隣のテーブルでは、男の子が、アルファベット毎のケースから、それぞれのアルファベットではじまる動物やモノのフィギュアを出し、名前やスペルを教えてくれます。
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絵と字あわせカード。
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文字や単語も、単にランダムに学んでいくのではなく、統一性、共通性を持ったカテゴリー(グループ)で学んでいきます
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私にやり方を見せてくれた女の子は、ちょうど「St」と「ie」を集中的に学んでいました。また、よく見てみると、「St」は更に単語の先頭に来ているもの、「ie」は単語中央に来ているものだけがピックされています。
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2時間ゆっくりと、たくさんの子供たちから色々と教えてもらった後、最後に息子のところに戻ると・・・、当然既に完成していると思った1000個のパールチェーンは、まだ500手前のところで止まっていました。

「えっー。まだ500なの~!それとも、これってもう2回目??」

と思わず驚いて、息子に聞いてしまった私。たじろいでる息子の傍から先生が、

「次々に大人たちが来て、その度に、最初から説明をしなくちゃいけなかったから、中々進まなかったのよ~。ヨシュア(息子の名前)のせいじゃないわよ」

とフォローを入れてくれました。・・・でなくても、先日の面談で、「もっと息子さんを褒めるようにしてください」とアドバイスを受けたばっかりだっただけに、私はまた自分の軽率さを反省・・・。

あと5分で授業参観もおしまい・・・という時間だったので、てっきり急いで片付けなければいけないのだろうと思いきや、

「このままの状態で教室の隅に置いておいてね。明日、今日の続きから、最後まで仕上げましょう!」

との先生の指示。途中で勝手に止めない、時間だからといってすぐに諦めない、完成するまでやり遂げる・・・素晴らしいモンッテソーリ精神の実践です。

と、従来教育を受けてきて、それが染み付いている私は、まだまだ修行が足りない・・・と、実感したのでした。
by mikiogatawestberg | 2009-11-13 06:54 | モンテッソーリ・Montessori
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