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ピノキオ・コンサート

すっかり、ブログの更新がご無沙汰となってしまいました。

プライベートでも、仕事でも、色々ありな、2週間だったのですが・・・・・

沢山のことが過渡期にあるので、中々ブログを書くのが難しい状況です。でも、ドイツは毎日天気がよく、秋晴れで、空気も澄んでいて、葉も色づき始め、栗も落ち始めているので、子供たちと散歩に出かけると、目的地につくまで、色々と見つけるものや集めるものがあるので、倍くらい時間がかかってしまいます。まあ、Der Weg is Ziel(道が、目的)ですからね、、、瞬間瞬間、全てのプロセス、一定の場所での想定外の長い滞在時間、予定外の出来事などなど、イラついたり、別のことを考えたりせず、

“今(Now)&ここ(here)”

でありたいなあと思います。そんな意味で、子供と居ることは、自分の計画がそのまま進むことがまずないので、本当に修行だなあと思います。

日曜日には、友人家族が人気チケットをおさえてくれて、フランクフルトのオペラ劇場に、ピノキオ物語のコンサートに、行ってきました。
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会場は、小学校低学年の子供たちを連れた家族・友人連れで、満員。
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今回のコンサートは、一流の音楽家が小さなオーケストラのように舞台中央に位置し、その背後にスクリーンがあって、ピノキオの物語の映画(フィルム)が、生の演奏に合わせて流れ、また同じ舞台、オーケストラの横では、ピノキオやおじいさんなど、主要人物の声優さんたちが並ぶという、新しいスタイルで注目を受けています。プロジェクトの総担当者がイスラエル出身の有名な子供向けの音楽のプロということで、ラジオでもこのピノキオコンサートについてのPRも含めた番組が組まれていたほどでした。

肝心のピノキオ物語ですが・・・・・こんな↓感じの、素朴なスケッチキャラクターで、、、
ピノキオ・コンサート_c0156907_19131738.jpg

私は、ディズニー版ピノキオしかしらない人間だったので(汗)、本当のオリジナルのピノキオに基づいたストーリーも今回はじめてで、知らないことが多くて、大発見でした。

ピノキオは、ドイツ・ハナオ発祥(フランクフルト近郊です)の出身・グリム兄弟の、グリム童話でもあったのですね。・・・それも知りませんでした。

グリム童話には、多くの方もご存知のように、ものすごい残酷なストーリーや、場面、メッセージが含まれていますが、このピノキオも、ディズニーの楽しくおかしなメルヘンというのとは、実際のオリジナルは全然違うような気がします。

ピノキオが、悪さばかりして、お父さんのいうことを聞かずに、暖炉で、両脚が燃えてこげてなくなってしまうところからスタートし、素朴で可愛いキャラクターと声と、残酷で強烈なメッセージのコンビネーションで、物語が進みます。娘は、途中から、「こわい・・・」と、私の腕を握ってきたほど。

最後ピノキオは、さんざん悪さをした後に、反省して、本当に良い子になろうと決意して、お父さんに認められて、人間の子供になる訳ですが、、、

一緒にコンサートに行ったドイツ人の友人男性は、

「理想の父子の関係、コンプレックス、そのものを、押し付け的に描き出してるよね。全く、グリムだ・・・」

と、クールに言い放ってました。このあと、大人たちで、自分の幼少時代のグリム童話とのかかわり、私の場合は、日本の昔話のことにも話題が、飛び火して、たまには、こんな議論も面白いものです。

それでも、鼻ののびたピノキオ、色々な面白いキャラクター、人物の感情や場面の切迫感を臨場感一杯に表現するオーケストラの音楽と、役になりきっている声優など、子供も大人も、楽しめる要素は沢山あったと思います。
by mikiogatawestberg | 2010-09-23 19:28 | 子育て・Erziehung
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