クリスマス・ストーリーリーディング in English
第3アドベントも通過し、ドイツでは、ますますクリスマスモードになってきています。
今週で今学期が終了のモンテッソーリ学校でも、クリスマス関連のイベントが目白押し。子供たちは、所々に入る行事のために、普段自分自身で組み立てる1週間の勉強&活動予定(Wochenplanung)が、中々達成できず、修正が必要なこともある・・・と、昨日息子の担任の先生が言っていましたが、楽しくて、意味があるイベントが入ってきたときに、柔軟に自分の計画を補正して、軌道修正できる・・・という柔軟性と能力を子供の頃から養っていくことは、自分で自分の人生設計や計画が組み立てられることと同様に、大人になって、仕事をするようになってからとても活きてくる大事なことだと思います。 年だけは大人な私も、昨日、急遽フレキシブル(!)に、今日の午前の計画を修正。毎週水曜日は図書館の日で、私もメンバーなのですが、大人たちが図書係をボランティアで交代でしています。今日は私は当番ではなかったのですが、急遽図書館ボランティアのクリスマスイベントとして、クリスマスリーディングを計画。今日は、子供たちは本を借りる換わりに、20分間くらい、図書館でボランティアの大人に、クリスマスのお話の読み聞かせをしてもらうという計画です。 次女(プレスクール)のクラスの、読み聞かせボランティアがいない!ということで、急遽、今日私が、読み聞かせ役を引き受けることになったのでした。 朝早く、子供たちと一緒に学校へ赴き、まずは図書館で、子供たちが喜びそうな、候補のクリスマスストーリーを物色。2~5歳の男女、色々な国籍が集まっている子供たちのクラスでの、英語でのリーディングなので、本の内容や(あんまり宗教的なものはタブー。)、難しさや単語や表現の適切なレベル(両親が両方ともネイティブイングリッシュスピーカーのこともあれば、両親ともノン・ネイティブである場合も。)、そして、つまらなくなく、エンターテイニングなもの・・・と、中々基準が難しい・・・。 9時のリーディングタイムスタートまで、約1時間あったので、近くのカフェに行き、本のセレクトと予習(!)をしました。 コーヒーで目を覚まして、クロワッサンでパワーを・・・ 最近プーさんが好きな次女からもリクエストがあった、プーさんのクリスマスストーリーと、小さなねずみが主人公の雪のクリスマスストーリーに決定。 間違いなく、そして、子供たちの注意を引き込むように読まなくてはならないので、意味や発音があやし単語をささっとチェックして、きちんとスムーズに読めるようにしておきました。だいたい大丈夫だったのですが、thistle(ティストル:植物のアザミ)などは、初めての単語でした。・・・きっと、ネイティブの5歳の子供でも知らない単語だとは思うのですが・・・ さてさて、きちんと予習をしておいただけあって、20分間、無事子供たちとの読み聞かせを終えることが出来ました。次女も、「私のマミーよ!」と、とてもうれしそうだったので、今日の仕事の計画をちょっと修正し、午前中に時間を空けて、正解だったと、私も嬉しい気分でした♪ それにしても・・・私の前のクラスの読み聞かせを担当したのも、ドイツ人のお母さんや、ルーマニア・ロシア人のお母さんなど。もちろん英語は母国語でないので、きちんと読めてはいますが、それでも外国人の英語です。読み方も、すごく大げさで大胆で声が大きかったり、エンターテイニングだったり、大人しく優しい感じだったりと、それぞれ個性が出ていて面白いなあと思いました。私の英語も、聞きやすい方だとは思うのですが、それでも、ドイツ語と日本語のアクセント入りの独特な英語。外見や発せられる言葉全てのコンビネーションも、普通のドイツの子供にとっては、訳が分からない?というキャラクターだと思うのですが、既に色んな国籍と言語のミックスの中で過ごすことが通常の環境になっている、モンテッソーリ・インターナショナルの子供たちは、普通に「サラちゃん(次女のなまえ)のママ」・・・と、そのまま受け取ってくれるから、リラックスしていられます。アイルランド出身の2人の先生も子供たちと一緒に、優しい眼差しでお話に聞き入ってくれて、こちらもちょっと緊張しましたが、うれしかったです。 昔は、アクセントが間違いが全くない、いわゆる美しい英語にあこがれていた時期もあったけど、今は、相手が、自分の伝えようとしていることを100%近く理解してもらうこと(単語・文章の構成+内容的なもの)・・・に一番重きを置いています。そして、相手も、自分がネイティブスピーカーであっても、英語のネイティブスピーカーではない人の英語も同じく尊重して、理解しようと努めなくてはならない・・・ そしてそれは、既に“世界の現実”です。 実際のグローバルビジネスの世界では、美しく正しい英語だけが飛び交っていることはありません。むしろ、ブロークンイングリッシュの集まりをいかに掌握し、理解した者が、チャンスを得て、生き残るという現実。 「シンガポール人の英語も、中国人の英語も、スペイン人の英語も、日本人の英語も、全て、言語的だけではなく、内容的、文化的・・・つまり、ホリスティックに分からなくては、もう最先端のビジネスは不可能」というレベルにきていると思います。 そんな中で、今子供たちに身につけさせてあげなくてはならない、将来活きるスキル・能力とは何か? それは、語学としての英語ではなく、 言語の種類を問わず、全ての言語の背景にある真実を読み取る「コミュニケーション能力」、どんな立場、環境の人をも理解しようとし、そのために、時に自分を自由自在に変容することが出来る「柔軟性」 だと思います。 健全な自己信頼感の上に、これらの能力を子供時代から、しっかり着実に育んでいけば、世界のどこであっても、自分の使命に気づき、自信を持って、自分も周りもハッピーに生きていける人間が育つのではないかと考えます。
by mikiogatawestberg
| 2010-12-15 20:40
| モンテッソーリ・Montessori
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