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原子力ロビーの勝利

民意を無視した、政府の暴走。先週、首相官邸前の1万2千人の大飯原発再稼働反対デモにも関わらず、再稼動が決定してしまいました。こちらユーチューブでアップされた沢山のデモの場面の一例。山本太郎さんが抗議している場面。彼の言っていることには中身、情熱、切迫感全てがあります。ブラックユーモアも混ぜながら、明るさと関西弁で、ハートにストレートに響くスピーチをいつもされています。他にも有名無名に関わらず、沢山の方が順々に想いをぶつけています。

どれだけの方が、このデモのこと、そして1万2千人が集まったことをご存知でしょうか?NHKも含め、大手マスメディアはこのデモを一切無視、唯一大きなメディアで反原発姿勢の東京新聞でさえも今回のデモは報じなかったということで、残念ながら日本には民主主義は存在しない、メディアはどっぷり原子力ロビーの傘下に置かれた独裁国家に近いという事実が露呈されました。デモが行われている時、NHKで同時進行でトップニュースになっていたのは、オウム関連のこと。一番大事なことから目を逸らせる為に行うからくりと手法、いつも同じパターン。「これで簡単に騙せる」と、完全に視聴者、国民は馬鹿にされています。

ですが「このデモを無視したこと、このデモが報道されなかったことが、実は如何に、再稼動強行、反原発運動が報道価値があることか?事態がとんでもなく深刻しているか?」という現実を鏡で映している結果となっています。何を言いたいかというと、本当のことを知り、自分や日本の未来を真剣に考え、幸せに生きていきたい方は、メディアで「報道されないこと」の裏側にあることを探るような形で、メディアと関わらなくてはならない・・・ということです。

海外、特にドイツでは再稼動決定のニュースを「原子力ロビーの勝利」と言い切りました。ヨーロッパ、アメリカ、各国の日本大使館前でもデモが続いています。

・・・話は少し変わりますが、私は3.11前から、オーガニック、環境、国際、サステイナブルなテーマで仕事をしていたため、お客様や仕事で関わりのある方々は、自然と「脱原発」系の方が元々多く、話もとてもスムーズに通じることが多いです。先日も、下記のメッセージを頂きましたので、ここにご紹介します。

~・・・一万人デモをYouTubeで見ることが出来、私も一緒になって、想わず拍手してしまいました。本当に怒りが伝わって来ました。AKB48の総選挙はNHKでも放送されるのに、デモに関するニュースは、全く放送されない。本当に日本のジャーナリズムは狂っているとしか思えません。まるで北朝鮮の様です。原発再稼働により、日本の国土は破壊され、消費増税により日本の経済は、めちゃめちゃにされてしまいます。穴の開いたやかんにいくら水を入れても、一杯になる事は無い様に。財務省の操り人形化した野田首相の姿を見て、私財を投入して創設した松下幸之助さんは、こんな操り人形の政治家を、育てるために松下政経塾を作ったのでは無いと思い、嘆いている事だと思います。野党時代、ライブドア事件の時のホリエモン偽メール事件のさい、当時国対委員長?をしていた時、最後まで、周りの人は、直ぐに偽物と言っているにも拘らず、本物と言い切っていました、この様に的確な判断が出来ない人が、いつまでも政権の座に居座り続けては、日本の未来は風前の灯状態ですよね…。危機感を抱いてしまいます。官僚の云うがままの操り人形ですので、感情がなく、心痛まず、躊躇いもなく平気で、原発再稼働、消費増税を強行出来るのですよね。本当に貴重な情報をありがとうございます。美樹様の活動に全面的に、賛同しておりますので、微力ではありますが、応援しております。これからもよろしく御願い致します・・・~

絶望的な状況ですが、絶望はしてはいけません。闘い抜かなくては・・・。野田政権は今回の決断で、完全に国民の信頼を失ったといえるでしょう。101匹目のサルと同じ原理で、民意が動く時、革命が起こる時は、びっくりする程、急な展開があるというのは、明治維新など、今までの日本史上でも明らかなことです。

ということで、明日22日も、大飯原発再稼動決定の撤回を求める首相官邸前デモがあります。
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1万2千人を超える規模になるのではないでしょうか?もはやデモに参加することは、奇人変人暇人のすることではなく、普通に暮らしている、暮らしたい、ハートを失っていない人間たちが、当たり前の権利が踏みにじられている国に対してフェアネスを求める行動です。まだ何かつっかかるものを感じていて一歩を踏み出せていない方、タイムリミットは迫っています。後から後悔しない為にも、自分自身の人生、成長を一歩前へ進めさせるためにも、ぜひ参加してみてください。参加が難しい方は、ユーストリームなどでライブ中継が観れるはずですし、または同時間帯に意識的にNHK、民放などのチャンネルを回し、「今の日本のジャーナリズム、日本の国の状態がどれだけ狂った状況にあるか」ということを、自らショックを受けて、経験してみてください。3.11後にすっかり変ってしまった、まるで、キアヌリーブス主演の映画「マトリックス」の世界に迷い込んだような、おかしな矛盾と狂気の世界に気付くはずです。

本日の最後、お勧めリンクの紹介です。

私も存じなかったのですが、京都大学の小出裕章教授と同様、物理学者の立場で、70年代からずっと原発の危険を訴え続けてきた藤田祐幸氏の岩上安身氏によるインタビュー。テーマは“原発のない未来”。「夏の電力が足りないから・・・」「日本経済維持・発展のために原子力はどうしても必要」という政府の脅しが、日本の本当のエネルギー事情と合致していないこと、原子力にこだわる本当の背景には、核装備という政治的な理由があることなど。戦後の高度成長の中、私たちが表面で豊かさと平和を感じてきた裏側には同時進行で闇の世界があり、それがあったことでまた表の世界がつくられ、支えられていたという衝撃の真実が見えてきます。藤田祐幸氏のお人柄、生き方にも感銘、刺激を受けます。1時間56分20秒と長いですが、観た後は、がらんと世界観が変っていることでしょう。→「20120616 【原発の無い未来】「藤田祐幸氏インタビュー」岩上安身 ユーチューブ動画1時間56分20秒」

もう1つは、この5月に放送されたNHKドキュメンタリーWAVEの「脱原発に揺れる町 ~ドイツ・世界最大の原発跡地」。NHKがつくったドイツの脱原発事情に関しての素晴らしいドキュメンタリーです。ドイツでも国営放送ZDFは引き続き日本の原発の現状について質の高い報道、番組作りを続けていますが、確実に言えることは、「報道規制されていて、真実が明かされない(明かしてはいけない)事柄については、他国については、自国についてより、断然オープンで真実に近いダイレクトな報道が可能」という事実でしょう。そしてこれは、ドイツ、日本に限らず、世界中の国々全部に当てはまることだと思います。

そしてもう1つ、ここで大事なポイントは、「他国の事情を、可能な限り真実に近い形で報道することで、自国の危機について、自国民(同胞)に間接的に警鐘している」という事実です。福島の原発事故を独メディアが悲観的過ぎるほどに取り上げたことで、ドイツ人の危機意識がぐんとまた高まり、ドイツを脱原発に導いたことは記憶に新しいことです。上杉隆氏が、フランクフルト講演で「日本のジャーナリスト(記者たち)は本当は優秀だけれども、記者クラブなどのシステムの関係でそれが発揮できない」と言及していた時、「優秀だ」という根拠はどこにあるのだろう・・・と、ずっとこの部分に関しては実は疑問に思っていたのです。ジャーナリズムも政治と同様、結局は結果論が大事な職業で、真実を取材、執筆しない報道、そしてそれをのこのこ大きな顔で続ける人たちが「優秀」なジャーナリストには成り得ない・・・と、私は反発を覚えたほどでした。。。

でも、このNHKのつくったドイツがメインテーマのドキュメンタリーを観て、かつてはジャーナリスト魂を持って、夢と理想を持ってマスコミ・メディア界に就職したものの、時の流れと空気によって、気付いたら日本の死んだメディアシステムに呑み込まれてしまった人たちの、最後にまだ一縷残っている魂の叫びを見た気がしました。システムの中に留まっている限りは、ダイレクトに声を上げることは不可能。でも同時に、心のどこかで、本当は真実をそのまま報道したい・・・という人間の生の衝動、かつてジャーナリストを夢見た血が、頑なで閉鎖的なシステム内で許された形の中で、何十にもオブラートされ、遠回りに表現されているという感じ。特に、地理・政治的、しがらみ的に当事者から遠い他人事(この場合ドイツの事情、ドイツ人)をテーマとして取り上げることで、安全で間接的な吐露が可能です。でも本当の彼らジャーナリストやディレクターたちは、日本人の視聴者が、今の日本のことと重ね合わせて考えて欲しいと、願うような気持ちなのではないかと思うのです・・・・こう書いていても、今いちよくピンとこないと思いますので、ぜひこのドキュメンタリーを、登場するドイツ、ドイツ人たちに、ご自分自身や日本、日本人を当てはめ、状況、感情移入しながらご覧になってみてください。こちらもそういう見方をすることで、ものすごいレベルの気付き、学びがあるはずです。これから何年先に日本に起こることについて、起こってしまってから、パニックになったり、絶望するのでなく、先に論理的に「知る」ことで、最悪な中でも最高の決断、心の準備が出来ると思うからです。→「原子力発電所が廃止された時、原発に依存していた町はどうなるのか?そして原発跡地はどうなるのか?/NHK・ドキュメンタリーWAVE「脱原発に揺れる町 ~ドイツ・世界最大の原発跡地~ 49分」

あとこちら、直接原発問題とは関係ないのですが、言論空間、メディア、政治などの絡みで、今とてもホットな話題です。原発再稼動、TPP参加、消費税増税という3重の進行方向間違いに加えて、こちらも水面下で勝手に進められていた「違法ダウンロード刑罰化」についての津田大介氏のメッセージ。私たちがどんどん北朝鮮化していっているか?という恐ろしい現実。私は、知っておくべきと考えます。
by mikiogatawestberg | 2012-06-21 17:20 | 脱原発・No Nukes
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