ドイツ家庭 シルバーウェア(銀食器)の伝統

24日、25日とクリスマスが終わり、翌日の26日も祝日ですが、レストランなどではなく、家でクリスマスパーティーを開催した多くの家庭は、後片付けに追われます。

プレゼントの包装紙のゴミ、食べ残し、パーティーや来客で散らかった部屋の掃除など、家族総勢で、宴の後の片付けをします。26日の昼食や夕食は、クリスマスディナーのごちそうの残りなどが、テーブルに並びます。我が家は今年、新鮮なマグロの、ショウガ&セサミ風味のカッパチオが大人気だったのですが、クリスマスが過ぎた今日は、残ったカッパチオが、軽く炒められ、サンドイッチのおかずに変身しました。

24日のディナー、25日のランチ、ティーターム・・・と、食器の数も相当なものですが、これはドイツには、優秀な食器洗い機があるので、割と簡単に片付けることができます。

そんな中で、1番手がかかるのは、シルバーウェア(銀食器)なのです。ドイツ家庭の多くでは、先祖代々、シルバーウェアが受け継がれていきます。

以下、写真では少し見にくいのですが、我が家は、名字が「ヴェストベルグ(Westberg)」なので、アルファベットの「W」の文字が、フォークやナイフ、スプーンの柄のところに刻まれています。(ちなみに同写真上が、大好評だった、噂のカッパチオ)
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このシルバーウェアたちは、クリスマスや、復活祭など、家族が皆集まるパーティーの時だけ、専用の箱から出されて、使われます。それ以外は、箱ごと、銀行の金庫に保管されます。(家で保管する人もいますが、ドイツではシルバーウェア泥棒が多いので、用心深いドイツ人は、皆銀行に預けるのです)
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高価で伝統があり、いちいち銀行から取り出したり、再び預けたり・・・・・これだけでも本当に面倒なのですが、シルバーはデリケートなので、扱いにも一苦労です。傷が付きやすいので、食器洗い機で洗うことが出来ずに手洗いしなければならないし、箱に戻すときも、錆びつかないよう、きちんと一本ずつ布で磨いて、手の脂などが残らないように注意します。

ティータイム用のティーポット、お砂糖・ミルク容れ、キャンドルスタンドなど、大きめで、既に常用されているシルバーウェアは、金庫行きにはなりません。
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ちなみに、このシルバーウェアは、ドイツでは、結婚式のプレゼントとして選ばれることも多いです。結婚式を挙げるカップルは、お店でまず気に入ったシルバーウェアのブランドを選び、ナイフ、スプーン、フォーク等など・・・・その中から、揃えたいもの・欲しいもののリストをつくります。結婚式に招待されたゲストは、そのお店に問い合わせ、カップルの準備したリストから、自分の予算に合ったプレゼントを選びます。(例えば、100ユーロが予算であれば、ディナーナイフ2本をプレゼント、というような感じ)
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私と主人も、例に漏れず、結婚式の際、シルバーウェアのプレゼントリストで、シルバーウェアを揃えましたが、毎年のクリスマスは主人の実家でお祝いをするし、フランクフルトの自宅では大きなパーティーを開催する能力も機会もなく、金庫で眠ったままの状態なのです。。。いつか、活躍することがあるのだろうか・・・と疑問に思いますが、まず私が、パーティーのホスト能力を磨いていくのが先です。・・・実際は、優秀なホストである義母に、いつも頼りっぱなしなので、先が思いやられます。

・・・それはともかく、何が言いたかったかと言うと、「生活の道具を大切にするドイツ人の姿勢が、マイスターの精神にも繋がっているのかもしれない」、ということです。日本にも、茶道など、素晴らしい道具文化がありますよね。優秀なモノを創出し、戦後世界トップレベルの先進工業国となった、ドイツと日本の強さの核のひとつに、この「道具文化」があるのではないかと、私は思います。
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by mikiogatawestberg | 2007-12-27 07:21 | 文化・Culture・Kultur
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