遠い東の国、日本

日本ではよく、戦敗国であり、且つ戦後の高度経済成長を経て、ワールドパワーにのし上がった国として、「ドイツ人と日本人のメンタリティー(典型的なのが、きちんとしていて勤勉など。)は似ている」とか、「ドイツはヨーロッパ大陸の中の日本」等など、たとえ実際にドイツに旅行されたことのない方や、ドイツ人との直接の関わりがない方でも、ドイツやドイツ人について親しみを抱いていらっしゃる方は、とても多いのですが、悲しいことに、ドイツ人の多くは、日本人に対して、日本人がドイツ人に思っているほどの親近感を抱いてはいない、のが現実です。

彼らにとっては、今でも日本は遠い方の東の国(Fernost)。遥か彼方の極東という言われ方もされますが、サウジアラビア、イラン、イラクなど、ドイツから近い方の東の国(Nahost)と、ドイツ語でも“オリエンタル世界”は、同じ東でも、Fernostと、Nahostという別々の単語に分けられています。

ケルンのストリートを歩いていて目をひいた、ある書店のストリート側に向けられたガラスディスプレイ。
c0156907_7361141.jpg

子供用の書籍のコーナーの紹介で、“世界の遠く(文化的にも、物理的にも)に住む子供たちの生活を知る”ことをテーマに、「日本(写真1番左)」と、白人の男の子と黒人の男の子が一つの自転車に乗っている写真が表紙の「南アフリカ(写真左から2番目)」が並べられています。その横には、「アステカ時代の子供たちの生活(写真左から3番目)」、「インディアンの子供たちの生活(写真1番右)」が続いています。

・・・ディスプレイの、この段の棚の書籍は、おそらく時間的にも距離的にも、“遠い”という共通キーワードで、カテゴライズされたものなのでしょう。

ショックでしたでしょうか?

でも、最近は先日もブログに書いたポケモンなどを始めとした、日本のアニメやエンターテイメント、ブームだけにとどまらなかったお寿司(SUSHIは、ヨーロッパ文化に本格的に定着しつつあります)をはじめとした日本の食スタイルなど、日本の生きた文化が、勢いよく入ってきてもいます。伝統的な日本の文化に興味のある層もまだまだ根強いし、文化面では、将来的には明るいと思うのです。

一方、とても心配なのは、経済面・ビジネス面では、圧倒的に中国に、興味や関心のベクトルがシフトしてしまっていること。“日本の時代は終わった”という印象を人々が持ち始めています。政治面では、小泉首相だった頃は、日本の存在がまだあった気がしますが、今は殆ど、日本の欧州における政治力を感じません。今日も日本の捕鯨のニュースが大きく流れていましたが、断片的で極端な情報が流れてくるだけで、どんな価値観と戦略を持った国なのかが、全然見えてきません。

その辺りの問題を、世界を相手に働くビジネスパーソン一人ひとりの個人ベースで、自己実現や仕事の成功も含めて、少しでも良い方向に前進させて行くことはできないか?と考えています。
[PR]
by mikiogatawestberg | 2008-02-13 07:37 | 文化・Culture・Kultur
<< ドイツのCSR(企業の社会的責... 男性のかたち、女性のかたち >>