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息子の初ラブレター

5歳の息子が、密かに想いを寄せている、幼稚園のキアラちゃん。“密かに”・・・といっても、家では、私と主人に「彼女のことを大好きで、将来結婚する約束をした」など、堂々公開しているのですが、その言い方も、とても照れているというわけでもなく、ふざけているという感じでもなく、いたってまじめで、本気な感じ。

一方キアラちゃんの方は、うちの息子とも仲良くしていて、やはり彼女の両親には、「ヨシュア(うちの息子)と結婚するかも・・・」といいつつも、本命は彼女のクラスメイトの女の子の、2歳上のお兄ちゃんという噂。その他にも、浮名はいろいろあって、ちょっとおませ気味、すでにプレイガールっぽい感じなのです。

そんなキアラちゃんから、6歳の誕生日会への招待状を貰い、浮き足たつ息子↓
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ちょうど昨日の午後、幼稚園からピックした後、午前中に済ます予定の用事が終わらずに、子供たちを連れて郵便局に行くことに・・・。ドイツの郵便局には、誕生日や引っ越し祝い、結婚式、赤ちゃんの誕生などをはじめ、あらゆるイベントのための可愛いカードが沢山売られているのですが、それを見た息子は、

「ちょっとママー。キアラの誕生日プレゼントと一緒に渡すカードを選んでくるね」

と、カウンターの前の行列の中で順番を待っている私をよそに、カードコーナーへ、ひとっとび。まあ、どうせカードは用意しなくちゃならないし、一緒に順番を待って退屈されて文句を言われるよりいいか~と思い、

「そうだね、いいアイディアじゃない。可愛いカード、選んでおいで!」と言いました。

数分たって戻ってきた息子は、満面の満足顔で、

「これにしたよー!」
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と、同年代(5歳くらい)の男の子と女の子がキスしている写真のロマンチックなカードを選んできました。(ちなみに、写真の女の子は、とても実際のキアラちゃん似。)

「すっごい、suess(ドイツ語で、かわいらしいという意味)でしょ~!ほら見て、こっちの男の子は、手を後ろで組んでるんだよ」と、興奮気味。

「・・・・・・」

まるで、5歳にして成人の女性のような感性。この子は赤ちゃんの時から、男の子にしてはおとなしく穏やかで、ロマンチック傾向があったのですが、5歳でここまでとは・・・。

「いいじゃない?きっと、キアラは喜ぶね~」と、とりあえず言うと、郵便局内の備え付けのテーブルに陣取り、早くもラブ誕生日レターを書き始めようとする、気合の入り方でした↓
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ところで、こんなストレートに表現されて、6歳になるおませな女の子は、一体どんな反応をするのでしょう?同年代でも女の子はやっぱり精神的な成長も早いし、6歳というとちょうど純粋な子供時代から、ちょっとはにかんだ、ひねくれた感性が、出始めてくる時。自分より幼い、純情な感性の男の子の真っ直ぐさに、意地悪く反応してみたくなる欲求が出てくるかもしれない・・・。

真っ直ぐな気持ちが、跳ね返されてしまった時、自分の期待が裏切られてしまった時、傷ついてしまって、それ以降女性にアプローチできない男になってしまったら、どうしよう・・・とか、トラウマにならないかなあ?とか、母としては、心配も一杯なのですが、、、、。こんなことにいちいち、首を出していたら、子供は成長できませんね。

秋学期が始業のドイツでは、夏休みが終わると、息子は晴れて小学生になるのですが、感情的にも精神的にも、もっと親から独り立ちして、自分の人生のなかで、自分の経験を積んでいくんだと思います。楽しいこと、うれしいこと、怒り、不安、落胆、アンビバレントな想い。それらの集積が、彼の人間性や世界観をつくっていく。。。。。

手をかけるのではなく、目をかけながら、優しく成長を見守っていきたいと思います。

ちなみに、このカード、写真横についている詩がとても素敵でした♪
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Liebe ist das einzige, was waechst, wenn wir es verschwenden
~Ricarda Huch~

愛とは、捧げれば捧げるだけ成長する、唯一のもの。 ~リカルダ フック~

by mikiogatawestberg | 2008-06-19 17:08 | 子育て・Erziehung
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