カテゴリ:コミュニケーション・Commu( 2 )

日本のKYと、ドイツのTW。背後にある世界共通心理?

日本では、「KY(空気を読めない)」・・・という、略語アルファベットが流行っているとのこと。

たまたま最近読んだ記事で、KYのことを知った次第です。(KYに関連した記事や文章では、今回私も書いたように、「KY=(空気を読めないの略)」と説明が入っていたので、人に聞かずとも、自分で、ああそういう意味なんだ、、、ということが分かりました。このKYについては、日本在住の方はもちろん、海外在住の長い日本人の方は特に、「言いたいことや意見が一杯!」と思うのですが、今日は対抗馬として、ドイツのTWについてご紹介します。

ちょうど私が記事でKYを知った頃・・・。主人が夜、仕事から家に帰ってきて、「美樹~。TWって知ってる?」といきなり聞いてきました。(ちなみに主人は、日本のKYのことをこの時点でも、今でも、全く知りません)

「何いってるの。自分の名前のイニシャルでしょ。(彼の名前はTill Westberg)」・・・疲れてるのに、つまんないこと言ってくるなあと思っていると、

「今日、仕事でバイエルン出身(ドイツ)の弁護士と会ったんだけど、彼が最近地元で結婚式に参加したら、そこでTWっていう言葉が色んな人の会話に出てきて、ところどころの文章に入ってるから、長い間別の都市に住んでたから、一瞬、自分がもう方言が分からなくなっちゃったと思ったんだって。」*バイエルン州はドイツ国内でも、方言が特に強い地域で知られています。

「で、思い切って“TWって一体何?”って、その中の一人の中年男性に聞いたら、“Thai Weibの略語だよ”って、平然とした顔で言われたんだって」

~そろそろ、ドイツ在住でない方、ドイツ語を話されないことは、よく話の展開の意味が分からなくなってしまうと思うので、会話形式から私の文章に戻します~


Thai Weibとは、ドイツ語で“タイ人女性”(“Weib"は、女性を示す蔑視言葉)。同弁護士が参加したその結婚式会場で、TW、TWと連発されていたのは、参加者のドイツ人男性の何人かの奥さんが、タイ人女性だということを、他のゲストが噂話のように他のゲストに話していた、という状況だったということです。

ドイツでは、タイ以外の東南アジア、ロシア、東欧出身の女性とドイツ人男性のカップルも多いのですが、中でもタイは特に、ドイツ男性が「旅行でタイに行って、女性を見つけて、お金と良い生活を餌にドイツへ連れてきた」という差別イメージが、残念ながらとても強くあるのです。元々のアジア人の若くナイーブに見える容姿のタイ人女性と、数十歳年が離れているように見えるドイツ人男性のカップルの数は、現実にとても多く、似たようなパターンが多すぎるため、やはりその一定のイメージを、更に人々の中に煽り、固定化させてしまっています。

ということで、その地方で、一体誰が言い出したか分からないですが、TWという略語には、お金で身を売るというイメージのタイ人女性、お金で女性を買うというイメージのドイツ人男性、どちらに対しても向けられた差別言葉、ということになります。

ここで本日の本題。どうして、言語(日本語とドイツ語)と、文化(日本【東洋】文化とドイツ【西洋】文化)が全く違うこの2カ国で、同時期に、KYとか、TWとか、アルファベットの略語(しかも2文字というのも、なぜか共通)が流行ったんでしょう。

私はここには、ある意味、“言語や文化を超えた、人間の普遍的な心理”が強く反映されていると見ます。

もし、「空気を読めない」とか、「Thai Weib」とか、略語にせずに、そのまま文章や会話に混ぜたとしたら、どうでしょう?(KYに関しては“空気を読む”という、そのままの言われ方もしているそうですが・・・)「なんとなくタブー感があって、触発的な言葉である」ということは、それぞれのアルファベット略語を会話で実際に用いる人々は認識しています。だから、「そのままは言えない」という気持ち。一方で、このアルファベット略語の指すところの意味は、既に殆どの人にとって認知されているという事実。この人たちは、その事実もしっかり認識しています。だから「そのまま言ってもつまらない」とも、また同時に思うのです。

・・・この“矛盾”が醍醐味なんだと思います。タブーだけどタブーじゃない、隠したいけど、隠したくない、分かって欲しくないけど、分かって欲しい、などなど。
そしてその中で、会話相手を自分側に取り込み、一緒に共有、グルーピングし、安心感を得たいという気持ち。

こういう“空気”は、実はいじめにも繫がっていく要素を孕んでいますよね。グループで、なんとなく、中の一人が、外されていく空気。その空気を読む、他の人々。広がる不安感・・・。

ドイツも、日本と同じく、いじめ(Mobbing)というのが、学校でも会社でも存在します。それもかなり強烈なカタチで・・・(私も体験済み)。また実際、“いじめ”というのは、ドイツ、日本に限らず、グローバルなものでもあると思います。何か、人間存在と直接関わるような、そんな要素を持ったもの。これは大テーマで、はじめたらきりがないですので、今日はここでやめておきます。

最後に、KYだの、TWなどで、頭がイニシャルだらけになっていた時、買い物に行くのに、車を運転していたら、信号で止まっていた前の車の後部右側の、M+Wというイニシャルが目に止まりました!
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M+Wは、私の名前、Miki Westbergのイニシャル。

ドイツで、誰かにもし「JW(Japanische Weib【ジャップ女】)!」と言われたら、「ブーッ。私は、MW!Mild(マイルド)+Wild(ワイルド)よ~!」と、余裕とジョークを込めて、笑顔でかわしたいと考えています♪・・・これが在独7年の、私の“インナーマッスル”。
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by mikiogatawestberg | 2008-02-16 05:53 | コミュニケーション・Commu

フェイスリーディング

先日、フランクフルトのマーケティング+イベント会社アンサンブラウさんの紹介で、日独ビジネスランチの“フェイスリーディング(Face reading)”というテーマのセミナーに行ってきました。

講師は、フェイスリーディングを職業にしているという、へアスタイリストの男性でした。「顔を読む(フェイスリーディング)=相手の本心、内面、潜在意識を見抜いて、ビジネスや人間関係に役立てる」ということで、彼は、特に14~16世紀にフランスで打ち立てられた色と形を体系化したChronomorphe Typologieという学問(グーグルで検索をかけましたが、日本語が出てきませんでした)を5年に渡って、勉強したとの事。

そのChronomorphe Typologie理論によると、人間は、4つのタイプに分けられるということなのだそうです。

○Raffinee(ラフィネー)タイプのイメージは“シャープ”。背が高く痩せ型で、とがった感じ。
○Tonique(トニック)タイプのイメージは、“派手さと豪快さ”。カールしたボリュームのある髪と、つくりの大きい目鼻立ち、中肉中背。
○Naturelle(ナトゥレ)タイプのイメージは、その名のとおり“ナチュラル”。アースカラーで自然体。
○Sophistique(ソフィスティケ)タイプのイメージは、“洗練”。威厳と存在感のある雰囲気。

彼によると、例えば、仕事の面接で、面接官や上司がSophistiqueタイプだったら、彼に好かれるタイプとして、Raffineeのイメージを演出することが大事ということ。またRaffineeのシャープなイメージをキープした上で、同時に前髪を軽く下ろすなど、「あなたに従います」という部下のイメージを演出することも重要とのことでした。また逆に、前髪をすっとバックに上げるということは、古今東西の王や女王を見てもわかるように、「私が1番!私を見て!」という、有能さと自信溢れる自己主張になるそうです。確かに、権力を持ち、上に上がっている人は、今も昔も、額が高いイメージです。従って、重要なポジションを狙いたい時、昇進を目指す時などは、額をすっと上げるのがお勧めということ。・・・ちなみにこのドイツ版の「面タツ」ですが、上に逆らわないイメージや、控えめなイメージなど、どちらかというと、アメリカ的というより、日本的だなと思いませんか?・・・フェイスリーディングでは、国や民族によっての価値観の違いも顕著に出ていることが分かります。

良い例として、ドイツのメルケル現首相。昔は前髪を下ろした穏やかな田舎的なイメージでしたが、今、前髪を脇によけたことで、スッキリして、首相らしい自信にみなぎっています。また彼女のタイプは、Naturelle。首相としての威厳さを演出しながらも、彼女本来のタイプであるナチュラルさを服装やカラーでイメージすることで、魅力は更に増し、人を惹き付けるとの事。ナルホド確かに。洗練を主張しようと、黒を基調に決めても、彼女の場合だと、なんだかちぐはぐになってしまいそうです。

ドイツでは、日本のような血液型占いというのが存在しませんし(兵役についたということがある男性は自分の血液型を知っていることが多いですが、その他の人々は、占いどころか、自分の血液型を知らないという人がドイツでは多数派です)、あっても星占いくらいなので、あまり人をタイプに分けて、カテゴライズしたり、分析したりする文化ではないのだと思っていましたが、まあ14~16世紀と時代は遡りますが、そういう学問はヨーロッパにしっかりあったのですね。また、RaffineeタイプがA型、ToniqueタイプがB型、NaturelleタイプがO型、SophistiqueタイプがAB型?と、日本の血液型占いと、このChronomorphe Typologieが、ふと今、重なり合ってしまったのですが、どうでしょう?!意外なところで、この2つの理論は繋がりあっていたりして・・・。

また今回セミナーに一緒に参加した私の友人の、プロのカラーコンサルタント&セラピストのミッタークろみさんも、今回の理論が、彼女の勉強したカラーの理論ベース(やはり、春夏秋冬の4タイプに分けられる)」ととても類似していると、おっしゃっていました。

あと印象深かったのは、「自分が作りたいイメージや、なりたいイメージは、それによって自分が心地良いか、悪いかは別として、100%外見で実現することが可能!」という、セミナー講師の主張。「それでも、人間の内面を、全て外見で判断することができるなんて、ありえないでしょう」と反対意見を主張した参加者もいましたが、「外面には内面の全てが現れている」と、主張を崩しませんでした。

最後に参加者に配布された、同講師のパンフレットは、流石に「自分はToniqueタイプ!」と公言するだけあり、派手派手ショッキングピンクに、遊び心一杯のロゴ、そして、自分の顔が写せるようになっている鏡付でした。セミナーが終わって、御礼にプレゼントされたワインが入った手提げ袋も、カラフルなストライプ模様で、「僕をイメージして選んでくれたんでしょう!」と、悦に入っていました。
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Chronomorphe Typologie、また新たな世界を知り、これからもっと勉強したくなりました!
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by mikiogatawestberg | 2008-02-05 21:06 | コミュニケーション・Commu