カテゴリ:経済・Economy( 4 )

欧州のロストジェネレーションのメイデイ

5月1日、もう“メイデイ”という言い方、響きは、世界的にもちょっと現実と合っていない感じがしますが、もちろんヨーロッパも祝日で、各地でデモがありました。

こちら↓は、フランクルントシャウの記事。
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Die abgehaengte Generation(=Lost Generation)というタイトルで、ヨーロッパの若者の失業率の深刻さについて指摘しています。若年層の失業率がどんどん高くなって来ている背景の中、「メイデイは、私たち(若者)にとって、もはや何の意味も持たない。なぜなら、仕事を得るチャンスさえない状況にあるから」・・・と、せっかくの若さやエネルギー、長く持て余したやる気が、もどかしい怒りへと変化してきてしまっています。

先日も、金融危機の煽りを受けているスペインの若者の失業率が50%、という噂を聞いたばかりでしたが、こちら↓
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の若年失業率(15~24歳、2011年12月現在)を見ると、やはり本当に49,3%となっています。同じく厳しいと言われているイタリアも30%超え、フランスの22,6%も、見逃せない。

また、イメージとしては発展途上である旧東欧諸国、例えば、チェコ、スロベニアなどは、それぞれ18,4%、16,4%と、ドイツの8,3%には敵いませんが、欧州の中ではかなり優秀な国に入っています↓。
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対して、EU金融危機の発祥と言われるギリシャは50%を超えていて、福祉国のスウェーデンの23%も見逃せない数字です。ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリアは、30%を切り、微妙な数字です。

・・・・・本当にこれから世界はどうなってしまうのだろう、、、一見豊かな国でも、人(特に未来を担う若者)にお金やチャンスが廻っていかないシステムになっているというのは、これから真っ先にメスを入れて、構造改革していかなければならないと思います。とっても、複雑で難しい課題ですが。
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by mikiogatawestberg | 2012-05-01 23:19 | 経済・Economy

ユーロとギリシャ

今ヨーロッパでは、ユーロのギリシャ支援について、色々と議論がされていますが、、、

急にユーロ安になったのをきっかけに、

「10年前のユーロへの決断は、失敗だった」

とか、

「ドイツは、Dマルクに戻るべきか?」

とか、

「中国は、今のヨーロッパを笑っているだろうか?」

とか、

「国が破産する、というのはありえるのか?」

とか、

「どうして誰も、日本の国債については、批判しないのか?」

とか、

「一連の動きで、誰が(どこの国)得したのか?」

等など、新聞、テレビ、ラジオ、その他のメディアで盛んに議論されています。

私としては、やっぱり、

「どうして日本の借金については、誰も危機を持たないのか?」

という議題に、ピクリと反応。これについては、恐ろしいことに、

「日本政府はいざとなったら、国民の貯金をすべて、借金返しに当てるだろう」

という憶測を持っている外国の識者たちが沢山います・・・。「・・・・・・・・・」

また、ドイツ政府が、ギリシャに巨額の資金を援助したことを、

「やりすぎだ。私たちが汗水流して働き、収めた沢山の税金を・・・」

と批判の声も多い一方、

このギリシャ危機に伴うユーロ安で、一番得をしているのは、

「大輸出国である“ドイツ”だ!」

という指摘も。

実際、このグローバルな経済・金融危機、そして今回のギリシャ危機の中でも、ドイツ経済は驚くほど安定していると言われています。

とにかく、地球の反対側で起こったことが、連鎖反応で、地球全体に作用し、その事件の内容によって、思わぬ人やセクターが打撃を受けたり、反対に突然潤ったり。。。全ては繋がっている、複雑系の世界です。

久しぶりに街に出て、フランクフルト証券取引所前を通ると、、、


中国人旅行客が、証券取引所前のBull(牛)の像にぶら下がり、記念撮影をしていました・・。
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どんな思惑?!

思惑なんてきっとないでしょう。単なる、旅行の記念撮影だと思います。

ふうーっ。次は何が起こるのかなあ・・・。
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by mikiogatawestberg | 2010-05-15 00:30 | 経済・Economy

Germany Trade & Invest.

本日の独ハンデルスブラット紙、
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「ドイツは、この経済・金融危機にも関わらず(だからこそ?!)、ヨーロッパ大陸で、外国企業(特に米系企業)から、一番多くの投資を受け、また高く評価されている」

との記事でした。

アメリカ、そして投資家にとって、ドイツ評価のポイントは、

「・・・hohen Prozess- und Produktstandards/高度なプロセスとプロダクトスタンダート」

そして、最大の決め手は、

「die Qualitaet ihrer deutschen Mitarbeiter/従業員のクオリティー(品質)」

・・・とても日本と似てますよね!ドイツ製品がファンで、ドイツという国にとても良いイメージを持って、日本からドイツに旅行に来られる方は、街や国の秩序と伝統ある美しさに心を奪われつつも、空港から、コーヒーショップ、デパートまで、あまりに愛嬌のないサービスに衝撃を受ける方も多いですが(私も、10年前に来たばっかりの時は、それはそれはショックでした)、、、ドイツという国は、やっぱりサービスよりも製品が強い、基本的にメーカーな国なんだと思います。

一方で、「一流のモノ」にはやはり魂が入っています。

数々の哲学者、科学者、文学・音楽で世界の文化に影響を与えた一流の人物を生み出してきた国ドイツは、やっぱり個人の力が強いというか、たまに大多数の庶民に紛れて、崇高な光を放つような人物が、現代でも顕在しているのです。(20世紀、アインシュタインやマレーネ・ディートリッヒのように、多くの優れた才能が、アメリカに渡ってしまった事も事実ですが・・・)

・・・とにかく、そういう哲学を持った傑出したドイツ人が、リーダーとなって率いている企業が生み出す製品やサービスの質は、経営者の魂が全てに貫通しているので、こだわりや哲学があり、ちょっとやそっとの表面的な真似では、到底追いつけないのです。つまり、メードインジャーマニーは、オンリーワンで、価値あるポジションを以前維持、それ(made in Germany)自体がブランド・・・ということになってきます。

特に私は最近仕事柄、CSRや環境意識に優れたドイツの中小企業について調査、発表していますが、どこも、「経営者が哲学者である」ということが、共通点になっている気がします。

アメリカや日本のように、数年前から言われてきた、CO2問題や、オーガニック、フェアトレード、ロハス、CSR・・・という、21世紀的な新しい概念ではなく、それらが既に包括されていた、20世紀前後(第一次・二次世界大戦)のシュタイナー人智学、またシュタイナーが直接大きな影響を受けたゲーテなど、思想や行動の根本が、ホリスティックで壮大な世界観に繋がっている・・・・・・

普通のドイツ人はそんなことを意識して生活はしていないけれど、文化とは、知らずに体や習慣に染み付いているものなのです。

例えば、

「色白は七難かくす」とか、「自分がしたことは、いつかは自分に帰ってくる」

などの日本の古い格言なんかは、昔日本にいた頃は、現代の私たちがそんなに大きな影響を受けているとは思わなかったけれど、ヨーロッパにいるからこそ分かる、日本人女性の異常ともいえる美白志向、またどうして日本人は、なるべく悪いことをしないように、いい人でいるように努めるか?(いつかは自分に帰ってくるからですね・・・)というのも、全くそういう文化背景なしに、「他人のことなんてどうでもいい、自分とは無縁」と、日本人の感覚からすると、ありえないような態度をするドイツ人に多く出合ったりすると、改めて、育つ環境で昔からの言い伝えや感覚は、血となり肉となってくるものだと実感するのです。

「働くもの、食うからず」

も同じ。ヨーロッパでは、労働とクリエイティビティー(芸術や自己実現のためにする経済活動)は、基本的に2極化されているので、汗を流す労働に敬意がないのです。出来れば、働かなくて生きていけるのが理想だと思っている。

時勢は変わっていますが、それに気づいていない人々も多く、彼らはうつろな目をしながら、仕事を探し、爽やかな汗を流し、社会のために役立って自分もその実感を得るよりも、お金を持っている人や政府が、自分たちの面倒を見るべき・・・と、恐ろしいほどの他人依存なのです。

・・・例えばこれに関しては、シュタイナー人智学などは、労働は人間の生きる証・・・という、むしろ日本的な哲学要素が入っているので、ドイツでは20世紀中はずっと、メジャーではなく、いつもオルタナティブであり、カウンターパートな存在だったのです。

それが、昨今の世界事情で、まず外の環境が変わり、その激化する競争の中で、世界から評価を受け、また成功してきている企業が、シュタイナー学校を出た経営者によって経営されていたりと、マイナーな存在が、実力によって、どんどん前に出てきている。オルタナティブから、メジャーな存在へ、ものすごいスピードで移行している・・・またそれは、現在のグローバル化、ネットでのネットワーク化などによって、更に拍車がかかっている・・・

こんな、ダイナミックな社会情勢が、今のドイツだと思います。

そんな中で、まさにシュタイナー、オルタナティブをテーマに仕事をしていることの幸せを噛み締めています。

話がどんどん逸れていってしまいましたが、やっぱりドイツの底力はすごい、過去も、これからの未来も、ますます強い国になっていくと思います。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-21 15:57 | 経済・Economy

国の借金

最近手放せなくなった、ハンデルスブラット紙。大抵興味深い、ドイツを中心とした世界経済関連の記事で、大変役に立ちますが、たまにこんなに恐ろしい記事に出くわすことも・・・
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赤い右急上がりのグラフは、ドイツの国の借金の上昇を示しています。1974年のシュミット首相から始まり、82年のコール首相、ぐ~んと上昇して98年シュレーダー首相、そして05年からは現メルケル首相で、14年の予想額は、もう紙面上にはみ出してしまいそうです。
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・・・このグラフ、アル・ゴア氏が、いつも講演で用いる世界のCO2排出量のグラフ・将来の予想図とピッタリ合わさりそう・・ふと思いました。。

この記事は、

「我が国ドイツ、やばいですよ。借金がすごいことになってますよ」

という警告と現状・将来悲観の内容ですが、これでもドイツは大陸ヨーロッパの中では、国債は少ない方(優秀である)と言われてるのです。イタリアなんかは、際限がないと言われています。国の状況なのか、政治の権力や特色のせいなのか?・・・また、現実主義で合理的か(ドイツ?)、のんびり楽観・日和見主義的(イタリア?)か、、、国民性なんかも関係してるかもしれません。

ハイチの地震などで、どん!と巨額な支援をしたりする半面で、国の抱えている借金は信じられないくらいの額だったり、国の予算とかってどうなってるんだろう・・・と、いつも不思議に思うことをまた、ぼやーっと考えながら、キッチンへ行き、ランチの用意をしていると・・・

7歳の息子が、

「ママ、ママー!!ヤーパン(JAPAN・日本)、一番だよ~!!」

とうれしそうな声で私を呼ぶので、

「えー!!なになに~?」

と、居間に戻ると、息子君は、私の読みかけの記事の次のページをめくっていたのでした。
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ガーン・・・

一番・・・というのは、国の借金のこと。2010年1月時点から~2030年まで、なにこれ・・・、、、ショックでふらふらしてしまいました・・。
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厳密には、GDP(ドイツ語でBIP【BruttoInlandsprodukutes】)に占める、国債の割合。

恐ろしいです。

私たちの豊かな生活は、毎日とんでもない額を切り崩して初めて可能なのです。現実は、借金まみれの将来。2030年って、たった20年後です。

婚活とか、就活とか、そんなんで大騒ぎしてる場合じゃ、はっきりいってないですよね、もう。なんだか、無力感に陥ってしまう・・・。今、日本でどれだけの人がこの現実に気づいて、何か行動してるのでしょう??・・・真正面から見るには恐ろしすぎる現実ですが、やっぱりなんか、他人事のように、そして自分だけはきっとどうにかなるだろう・・・みたいな、根拠のない楽観なのでしょうか。

環境問題にしろ、国債などの問題にしろ、手の届かないところで、何かわけの分からないうちにどんどん大変なことになっている・・・という状態は、本当につらいなあと思います。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-12 06:09 | 経済・Economy