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無人地帯~NIPPON CONNECTION~フランクフルト日本映画祭

5月2~週末日曜日の6日まで、毎年大人気の日本映画祭NIPPON CONNECTIONが、フランクフルトで開催中です。
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沢山の興味深い映画、日本食の屋台も出ていて、週末にはキッズプログラムも用意されているそうです。時間の都合がつく方は、ぜひ足をお運び下さい。

私は昨日の夕方、友人と早速行ってきました。会場は、フランクフルトのゲーテ大学の構内。
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日本の10代後半から20代前半の大学生のように若くはないドイツの大学生たち(平均20~35歳くらいの間)ですが、キャンパスの雰囲気は、やはり万国共通のものが・・・。
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○○年前の学園祭をふと思い出すような、ちょっと懐かしいような、失われた時をふと思い出し、郷愁を誘う光景。
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ここに屋台からの匂いが漂ってくると・・・もう、完全時空を超えてしまいますね(苦笑)。

まずは屋台で腹ごしらえ。
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夕飯を摂らずに来てしまったため・・・久しぶりの美味しい日本のご飯を食べだすと、止まらない・・・結局、ご飯からおかず、うどんまで平らげ、キリンビールまで飲んでしまいました。

今日の目的の映画が始まる前、少し時間があったので、ゲーテ大学の日本学(Japanologie)の学生による「福島の原発事故」についてのプレゼンテーションに参加。

福島の原発のテクニカルな面の研究&発表をした男子学生もいれば・・・
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次に発表した女子学生は、日本の哲学者・梅原猛と原発事故についての考察、研究を発表。
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梅原氏が御用学者として、3.11後の日本で、政府や産業界においてどのような影響力を及ぼしているか?について、戦後の日本の歴史と梅原氏との関わり、歩みにまで遡り説明。ちなみに、「御用学者(goyo gakusha)」という言葉は、ドイツ語にピッタリ相応する言葉がないため、彼女は文章で「goyo gakusha」の定義をし、それを先に聴衆に説明していました。
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つまり、mottainaiとか、shikataganaiとか、kaizenとか、そういう日本語と同類で、日本特有の事象から生まれた言葉、ということです。

プレゼンテーションの後は、メイン目的の映画「無人地帯 NOMAN'S ZONE」を鑑賞。
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Toshi Fujiwara監督も、日本から会場にいらしていました。
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原発で避難地域となった福島の人々のドキュメンタリー映画です。美しい自然と、対照的に津波で変わり果ててしまったふるさとの風景、福島の人々の生の声、インタビューがメインのシンプルで胸を打つ映画。ぜひ観てください。

映画上映後は、監督とのQ&Aもあり、映画製作の裏話も沢山聞くことが出来ました。この映画は、フランスとの共同制作なのですが、最初はナレーション(英語)を仏の有名女優のジュリエット・ビノシュにお願いするはずだったのが、結局現実にならず、他の方になったこと。でも結果的に、この方のナレーションは、とても力強く、心に響くものだったのですが、その理由は、彼女自身、生粋のフランス人ではなく、元々祖国を追われ、フランスに亡命したという背景を持っていて、今移住を余儀なくされている福島の人々の気持ちが、自分の体験と重なり、深く理解できる、ということがありました。これに関してFujiwara監督は、「日本人の殆どが、亡命、移民、という経験を今までに持ったことがないため、日本にいる日本人が、福島の人の気持ちを、本当の意味で理解してあげることができない。それが今の日本の問題だ」と。・・・なるほど。映画製作の資金調達、国際的な配給先などの面でフランスと組んだのかなあとも思っていましたが、敢えて福島の問題について、外国とタグを組んで映画製作する意味の側面も、なんとなく分かった気がします。

週末まで、他にも観たい映画、参加したいプログラムが一杯。上手く時間をつくって、また行きたいと思います。
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by mikiogatawestberg | 2012-05-04 18:33 | 映画・Film・Filme

Before Sunrise と Before Sunset

久々に、ラブストーリーが観たくなって、何年も前からずっと観たかったフランスの女優ジュリー・デルピーと、米俳優イーサン・ホークのBefore Sunrise(左)とBefore Sunset(右)を週末二晩続けて観ました。
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元から、上・下になっているシリーズではなく、90年代半ばに最初のBefore Sunriseが出た時は、最後の終わり方がオープンであったものの、本当に2人のラブストーリーの続版があるとは、誰も分からなかった。。。

物語は、94年にウィーンで出合って、忘れられない一日を二人で過ごした、アメリカ人のJesseと、フランス人のCelineのお話で、2人は最後の場面で6ヵ月後の再会を約束するのですが・・・

これがどうなったかは、誰もわからず、、、、

実際は9年後に、映画の中の2人も、この映画自体も、Before Sunsetという形で、今度はパリを舞台に、二人の再会ストーリーが展開されます。

2人も有名な国際的な俳優ですが、映画のつくりはとっても、質素で丁寧で、心が込められています。とにかく、2人は、美しいヨーロッパの街を歩き、語る、語る、語る。。。。。

Before Sunriseで20代前半で、自分探し的だった2人は、再会した30代前半では、Jesseは作家となり、Celineは環境・人権関連のNGOで働く活動家となっていて・・・

それでも9年の時間を経て再会した二人は、まるで2ヶ月くらいしか会っていなかったみたいな時間錯覚の中、またまた、Jesseがアメリカに帰国する時間までの数時間、時間を越えた時間を過ごします。

90年代から、2000年を超えた今、環境、世界情勢や、キャリア、家族、男性らしさ、女性らしさ、将来への展望など、リアリティーの世界での変化もそのまま2人の言動に反映されているところが、この映画の最大の魅力です。

野心やマッチョさを持ちながらも、繊細で感じやすいハートをもったJesse、キャリアで妥協せず、本質と生きる意味を追求しながら、女性であることを超えよう、昇華しようと、一生懸命生きているけれど、そうすればそうするほど、愛されたい、愛したいという気持ち、孤独の深さを味わうCeline。2人の魅力的なキャラクターの織り成す会話は全てクリエイティブな一回きりのエネルギー。

13歳の少年のままで止まっているような感覚を持っているJesse,

自分を老婆のように感じることがあるCeline,

世界で一番難しいことは、

“コミュニケーション”すること。

日々の生活の中で、いろんな人に会いながら、素通りする人、少し関係を持つ人、関係を持っても、終わりがくると、その人のことや一緒にしたことさえも、少しずつ忘却のかなたへ・・・

そうやって、時間は過ぎていく。

忘れたくない、忘れらたくない。

そして、そんな自分と同じように、相手が思っているかは、永遠に本当には分からない。

この世で一番難しいのは、

コミュニケーション

だから。

最高のロマンチックラブストーリーと評価する人も多いこの作品。ぜひ機会があったら、観て下さい!
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by mikiogatawestberg | 2010-05-25 02:08 | 映画・Film・Filme