カテゴリ:継承語・HeritageLanguage( 4 )

お好み焼きパーティー

世間はバレンタインデー・・・でしたが、次女の継承語教室でちょうど調理実習「お好み焼きパーティー」があり、ママさんお手伝いとして、美味しく楽しんできました!

継承語としての日本語の勉強は、調理実習の準備段階からスタートします。先週の授業で「もちものシート」に、実習にあたって必要なものを記入↓。
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「三角きん」などの独特な日本語や、「エプロン」「バンダナ」などのカタカナ表現などを自然に学びます。

ロゴ作り↓。次女は「やき」の部分を担当したようです。
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お好み焼きの粉、卵、お魚(虹鱒・ドイツのForelle)、コーン、モルツッエレラチーズ・・・、最後にキャベツを入れて、混ぜ混ぜ。お好み焼きの具に何を入れるかは、お雑煮と一緒で日本でも地域色や家庭色が表れて面白いところです。お互いの好みが分かったり、オリジナルのお好み焼きレシピのヒントになったりします。今回私は、ドイツで手に入りやすい「虹鱒を入れる」というのが、とってもヒントになりました。鰹節風の風味が出るのです♪子供たちは体積のあるキャベツを混ぜるヘラの回し加減が一番大変だったみたいで、ボールの外に中身がポンッと出てしまう子が出てきましたが、具を混ぜていく作業、みんな2人組みで仲良く丁寧に出来ていました。次女は今日は、ファッシングの続きでトラのコスチュームにバンダナ、エプロンという、なんだかちぐはぐな出で立ちで実習・・・。まあ、楽しければ、良いということで・・・。
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先生の力を借りて、ホットプレートに載せていきました。
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実習を進めるうちに、日本語の繰り返し言葉が出てきたら、短冊に書いてくのが子供たちの課題。ホットプレートに置いたお好み焼きが立てる音に気づいた次女は、早速「じゅうじゅう」と書きます。
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こうやって、実体験と言葉、それを書く作業が重なって、身体全体で生きた日本語(右から左の耳筒抜けの安易な暗記学習でなく、願わくば、長く定着する日本語!)を学んでいくことが、継承語としての日本語学習、そして更にそこに調理実習を組み込んでいくことの本当の目的、となる訳です。
「ちくん ちくん」???な繰り返し言葉も混じっていますが、どんどんと短冊が増えていきます。
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子供たちに大人気!・・・あっという間に空になってしまった、お好み焼きソース。
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上手にお箸を使って、頂くことが出来ました!
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父兄も美味しく食べさせて頂き、楽しい午後となりました♪
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by mikiogatawestberg | 2013-02-14 20:29 | 継承語・HeritageLanguage

発表会“日本人の食事”

息子が通っている継承語教室の学習発表会に行ってきました。

発表会のテーマは「日本人の食事」。
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各自生徒が一人ひとり、その中で割り当てられた小テーマを担当、皆の前で発表します。発表会の準備については「授業中が主、家で練習する際は、親が見たり、手伝ったりしない」という、自主性を重んじる継承語学習コンセプトらしいルールの下、当日発表会を鑑賞する親としても、とても新鮮で、ドキドキでした♪
息子は、3番目の「簡単メニューの紹介」を担当。
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どの子の発表も素晴らしかったです。自分でグーグルなどで情報を取り、調査・要約し、日本語でまとめ上げて小道具をつくり、日本語でプレゼンテーション。日本語の読み書き聴き能力はもちろん、編集スキルやプレゼンテーションスキルなど、ものすごい総合能力が求められます。生徒達は、あどけなさが残る少年たちですが、まるでビジネスパーソン?!のようなオーラが出ていました(笑)♪内容的にも、見学の大人たちから「えーっ、そうなんだー!」とため息や声が漏れるほど、今まで知らなかったような、面白い情報ばかり。灯台下暗しで、あまりににも日常生活と近くて、見逃していたり、知らなかったり、当たり前だと信じ込んでいたり、、、そういうことって意外と沢山あるのですね・・・。

例えば、お茶碗+おかずの並べ方。発表はクイズ形式で、見学者の女の子が前に出て、正しい並べ方を考えます。
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お母さんが日本人ではない(いえ、だからこそ?!かもしれません)、ミックスの彼女ですが、ほぼ100%正しい配置に置くことができました!素晴らしい~!!!
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お箸の使い方のタブーについて。
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私は「なみだばし」のことを知らず、また「わたしばし」は、日常生活でいつもやっておりました・・・恥・・・。「“わたしばし”は、箸置きを使わないと、ついやっちゃうわよね~」と、開き直る日本人(!)女性たち。いやいや、一生をかけて学びの必要ありです、本気で反省。
サンプル模型を使って、「やってはいけないお箸の使い方」を見せてもくれました。
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自然な笑いが沸き起こる、楽しい雰囲気の発表会。暗記教育のような、味気なく、すぐ忘却の彼方に行ってしまうような学び方とは正に対照的。楽しく、あははーっと、先生、生徒、仲間、家族と一緒に、笑いながら楽しく良い雰囲気で学んでいくのが、確実に忘れずに思い出に残り、血になり、肉となる学習方法だと、継承語教育の持つ素晴らしさと可能性を再確信した発表会でもありました。これからもクラスの発展、子供たちの総合的な成長がとても楽しみです。
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by mikiogatawestberg | 2012-12-18 23:54 | 継承語・HeritageLanguage

カタカナの“のばし”文字

ドイツ・ヘッセン州は、秋休み真っ只中。

次女は毎朝、中々まだ覚えることの出来ないカタカナの練習に格闘中です。
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ダブルの子の日本語学習の場合、ひらがなについては一文字ずつ丁寧に(あいうえお・・・の順でなく、例えば「へ」「く」「り」等、1~2画で書ける簡単なものからスタートします)、書順にも気をつけ、ノートに繰り返し何度も書きながら時間をかけて学ぶ場合が多いですが、カタカナについては、学校や教室からカタカナに焦点を置いた宿題を多めにもらって、夏休みや秋休みなどのまとまった休みを利用して、主に家で自分で(+母親)と集中的に身につける・・・という感じです。漢字については、ひらがな学習のように、やはり学校や教室で一字ずつ、また丁寧に習います。

確かにまずはひらがなを一通り習った後で、子供たちは西洋のアルファベット以外の文字にだいぶ慣れ、また、カタカナは漢字に比べれば、形はずっと単純なので、ダブルの子たちの日常の限られた日本語学習時間の中では、何とか自分で自宅で見に付ける・・・というのは理には叶ってはいるのですが、それでも中々難しい・・・。

色々試みていますが、今回は、ひらがなと一緒にカタカナが載っているひらがな表を用意して、「自分でカタカナを見つけながら書いてごらん」と、自主的に自分で「探し」、しっかり「目」でキャッチすることで、より長く脳に記憶が残れば・・・と考えました。
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このやり方、決して悪くはなかったのですが、「びにいる」「げえむ」・・・というひらがなをカタカナ変換する時に、問題が発生・・・・。そのまま「ビニイル」、「ゲエム」と書いてしまうのですね。。。私はひらがなを書く時、深く考えずに「びにーる」「げーむ」と無意識に書いていたのですが、「ー」というのは、実はひらがなにはないので、厳密にはこれは、×だったということ。でも同時に、「びにいる」「げえむ」と書いても、実際は、「びにーる」「げーむ」と、「い」「え」の代わりに「ー」の当て字として、読まなければならないという矛盾。・・・まあ、だから「カタカナ」が存在する、そして「カタカナ」が役立つということでもあるのですが、この背景を小学校1年生に上手く説明するのは、至難の業です。とりあえず、カタカナはひらがなをそのまま変えるのではなくて、「そのモノが呼ばれている通りに書くものなのよ」と説明しました。びにいるは、「ビニイル」とは言わず、「ビニール」って言うでしょう!っと・・・。自分もよく訳が分からなくなってきましたが、娘の方が不思議にも、これについては割と簡単に納得し、腑に落ちたようでした。

と、感心しながら横で見ていると、「ヨーグルト」を「ヨーダ・・」と、間違いて書いている娘。まあでも、「ー」については理解し、間違わずに書けたので良いとしましょう。
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ちなみに、スターウォーズファンの彼女が一番好きなキャラクターは「Yoda(ヨーダ)」。
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あまりに好きなあまり、無意識に書いてしまったのかもしれません♪(分析しすぎ?!)・・・でも、自分でも「ヨーダって書いちゃったよ~!!!」とケラケラ笑い、お姉ちゃんにも見せびらかしていました。
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by mikiogatawestberg | 2012-10-19 22:14 | 継承語・HeritageLanguage

漢字の濁音

漢字が少しずつ書けるようになってきている次女は、「とっても難しいことが出来る」と得意気で、大分日本語にも自信がつき、モチベーションが安定してきたように思います。ひらがな、カタカナ、そして漢字をスタート・・・ということで、長男や長女とも、やっと同じ土俵に立ったという感じも少しあるようです。

先日一緒に宿題をやりながら、思わずカワイイ!と思い、シャッターを切ってしまったのはこれ・・・
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新しく習った漢字の日曜日の「日」に、ひらがなの「び」を書くのと同じ要領で、点々をつけていたのです。継承語を学ぶ子供たちにとって、ひらがな~漢字デビュー期に生じやすいミスかもしれません。うー?!でも「ミス」とは言えないかもしれませんよね。ロジカルと言えばロジカルな考え方をしたと言えます。ひらがなと漢字を関連するものとして本人が考えた結果出てきたというか・・・。この「ミス?」から、ひらがなは日本で生まれたもの、漢字は中国由来で直接関係がないという事実に加え、・・・・・ゆえにそれぞれを、ひらがな、漢字にならしめているルール基盤が根本的に異なる、ということも見えてきます。いやあ、深いです。写真を撮った上に、そんな発想に至った次女をベタ褒めしてしまったら、私が少し席を外した間に・・・
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また同じことを、やっていました。・・・これは、私的に判断すると、「ブーッ」です。同じポイント、ツボは、一回しかないから意味があり、言語を学ぶという学習では、間違いをしながらも、決められたルールの範囲内で、やはり「正しさ」を少しずつ身につけていくということが、核になっていなくてはならないと思っています。(とはいっても、弁護するようではないですが、次女はちょっといたずら気分という感じだったようです)

欧米系言語を母国語とする子供たちが、継承語学習で陥りやすいパターン。慣れていない縦書きは、なんとか忘れないものの、次の行を右へ右へと書いていってしまう・・・。(本の左開きが習慣化しているため)
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雨空を一文字漢字にすると・・・?!?!
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中々間違い方に、アートっぽいクリエイティビティーがあります。

次女に負けずに私も、この日は日本語再発見!
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「“歩”く」という漢字。よく見ると、「“止”まるのが“少”ない」と書いて「=歩く」なのですね。英語にすると、stop not often。オリジナルな漢字の意味としての「歩く」は「walk」とイコールではないということ?!定義づけの背後にある東洋文化と西洋文化の対照的な違いも見えてきますね。

東洋的には、ストップが少なければ、歩いていることになる。西洋的には、歩くとはあくまで前をみて、休みなしに歩き続けている・・・という意味合いが強いと思います。漢字のオリジナルな意味を知ると「そうか、無理して、あんまり歩き続けなくても良いのね」と、セルフヒーリングすることさえ出来ます。漢字ヒーリングセラピー、笑。

続けてこちらも↓発見!
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単純比較解釈すると、「少年は、年が少ない、少女は、女が少ない」という、「男=人間、女=女」という父権制を裏付けるようです・・・・。

冴えてる(?)私はこの日の晩、ひらめき的に、ドイツ語の不思議にも1つ気付きが。ちょうど家でバーベキューパーティーをして、ドイツ人に加え、フランス人女性、アメリカ人女性などがゲストで来たのですが、Japanerin(日本人女性)、Franzoesin(フランス人女性)、 Amerikanarin(アメリカ人女性)、 Englaenderin(イギリス人女性)、 Afrikanerin(アフリカ人女性)、Chinesin(中国人女性)、 Spanierin(スペイン人女性) など等、世界の国の女性を示すのに、ドイツ語では単語末が「rin」や「sin」で終わるのですが、同じパターンで、Deutschrin 又は、Deutschesinといったようにドイツ人女性を示す単語はないのです。ドイツ人女性については「Deutsche Frau」といいます。ドイツ人男性に関しては、女性の場合と同様に「Deutscher Mann」とも言うことが可能だし、また、Japaner(日本人男性)に相当する「Deutscher」という言い方の両方が可能です。大発見!と興奮し、早速ネイティブドイツ人に、私の発見について話すと、「そうだね、ナルほど。今まで、その事実に気付かなかった(注意を払ったことがなかった)」と言っていました。

子供の視点、外国人の視点は、大切ですね!灯台下暗しというのは、自国の言語(母国語)に関しても、当てはまるのかもしれません。
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by mikiogatawestberg | 2012-08-26 07:04 | 継承語・HeritageLanguage