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投資家に熱望されるサステイナブル・ビルディングの需要

こちらも↓同様に、本日26日のハンデルスブラッド紙の、コンストラクション(建設)ファイナンスページの特集記事。
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タイトルに“Nachhaltige Gebaeude gefragt(サステイナブルビルディングの需要が上昇)”

とあるように、環境問題からの視点でだけでなく、投資対象(ファンド)として、投資家からサステイナブルビルディングの増加が望まれている・・・というというところに大きなポイントがあります。

具体的には、

「サステイナブル・ビルディング(又はグリーン・ビルディング)は、通常のビルに比べて、約10%負担が少なく、また同時に、賃貸料は13%多く取ることが出来る」(*Fondsmediaの最新の調査結果より)

また、

「管理費、エネルギー、水道、ごみの処理などのオペレーション費は、通常ビルの約3分の2」

ということです。

「環境に優しく、効率・合理的、そして、ドイツでは非常に生活費として負担となっているオペレーション費を、現在の3分の2に節約できる」

となれば、大抵のドイツ人は飛びつきます。

意識や教育レベルが高い人限定で、今まで贅沢であったサステイナブルビルディングが、この実際的な数字と内容、説得材料の全体を見ると、まさに大衆化目前といった状況と言ってよいと思います。

「単なる一部の人々の哲学や理想、それに付随した趣味やこだわり領域でなく、サステイナブルな家やビルを建てることが、実際的にコスト的にぐんと有利」

エコ、サステイナブル、オーガニック、全て一連の動きは、このサステイナブルビルディングのような流れとモデルをつくるように、戦略立てすることが、ビジネスとしての成功と環境問題の解決への貢献、両方にとっての決め手になるのではないかと思います。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-27 17:09 | 環境・CSR

アフリカ1位、南アジア2位、南アメリカ3位・・・

本日の独ハンデルスブラッド紙の記事、とても興味深い数字が・・・
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ブログのタイトルにもした通り、アフリカ1位、南アジア2位、南アメリカ3位・・・

世界のエイズ感染者人数の世界の分布図です。

同分布図にあるように、エイズはアフリカをはじめ、特に熱帯地域で広がりやすい病気であることが、マクロビなどでも言われていますが、エイズに関しては、物理・地理・体質以上に、貧困や教育、文化などのファクターの負の影響力が大きく関わっている事柄でもあります。

体質や気候など、社会・経済的要素を除いたファクターだけで見れば、北側である北米やヨーロッパは、感染者数が低いはずですが、そうではない・・・

同様に、南であるオセアニアは、世界の大陸で一番感染者数が少ないという数字が出ています。

そしてそのオセアニアに続いて、やはり感染者数が低いのは、日本も含めた東アジアです。

この記録数字は1990年から2008年までであり、ここ最近日本でも感染者数が非常に増えていると報道がありますが、それでも、世界の現実を、こうして数字から見ると、比ではないという感じです。

財務表で会社のパフォーマンスを見るように、この分布図から、色々な複雑な要素を考えて、

「エイズが、なぜ現代的な文明病であるか?」

について仮説を立ててみると、グローバルな世界観を持ち、表現するための練習にもなると思います。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-27 16:45 | 世界・World・Welt

nichts ist unmoeglich Toyota(不可能なものは何もない!)

独ハンデルスブラッド紙、一面広告。(元バレリーナ・草刈民代さんの一面広告まではセンセーショナルではありませんが・・・ご勘弁を!)
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日本が誇るグローバル企業、トヨタの広告。

笑顔の彼女は、イギリスのトヨタの工場で働く女性、ブリディ・タッカーさん。

「Ihr Toyota ist auch mein Toyota/あなたのトヨタは、私のトヨタ」

とのキャッチコピーで、その下には、

「仕事中、何かに気づいたら、私でも、誰でも、どんな部署のどんな個人であっても、ラインのストップを実行することができる。ここ(トヨタ)では、誰もがクオリティー(品質)に対して、責任を持っている。それが、生産ライン(プロダクション)であっても、経営(マネジメント)であっても」

と、トヨタのTQM(Total Quality Management)のことを、易しく、詳しく分かりやすい言葉で読者にアピールしています。

日本で生まれ育った日本人の感覚からすると、TQMや、改善精神(KAIZEN)なども、特に経営・ビジネスとして勉強しなくても、育ってくる段階で、学校や習い事やクラブ活動なんかで、自然に身についてくるので、何をいまさら、そんなの普通の感覚じゃないの?と思ってしまうのですが、そういう文化背景がないヨーロッパでは、

「今の状態に満足してはいけない。もっと良くなるべき、改善されるべき、改善するべき」

とは、誰もが自然に考えるような発想ではないのです。勿論優秀な経営者などは、ずっとヨーロッパで生まれ育っていても、なぜか改善のような思想を持ち合わせていることが多いですが(生きていくうちの経験やセンス、または読書などによって“改善”に匹敵するような、ビジネスを向上、飛躍させるコンセプトに自分の力で気づいたということ)、ごく普通の人は、持ち合わせていないスピリットなのです。

日本人と国際化というと、何かと、日本人は英語が苦手で交渉ベタとか、ネガティブなことが先に語られがちですが、実は「このKAIZENスピリットを持っている・・・というだけで、日本人は、個人として既にかなりの国際競争力がある」と考えてよいのではないかと思います。

ちなみに、

「Nichts ist ummoeglich. Toyota.(英語で、nothing is impossible!)不可能なことは何もない」

というフレーズも、かっこいいですね!

でも、このフレーズは、アメリカやイギリス、アジアなど、他の地域でもそうなのでしょうか?

もしかしたら、この部分のキャッチコピーは、英語圏では、

「everything is possible!何でも可能!」

かもしれません。

というのは、ドイツ人(ドイツ語)は、ニヒルなパーソナリティー文化のせいか、否定形の否定で、ポジティブな事柄を表現することが非常に多いのです。

例えば他には、

「stelle...nicht ohne Stolz vor/誇りなしではなく、ご紹介します」

という、日本語にしても否定形でわけの分からないドイツ語の表現は、つまりは、

「 I proudly represent.../誇り一杯にご紹介します」

と、英語だと非常にシンプルで、ポジティブで、ストレートです。

私は英語の単刀直入さ、自分も周りも元気付ける太陽のような明るい表現も、ちょっと斜めり、控えめな中に、強い喜びと自負の念を込めるドイツ語もどちらも好きです。

日本語で言うと、どんな感じになるでしょうかね~。表現一つをとっても、キャラクターや文化が、面白いくらい鏡となって現れますね。

そしてグローバルビジネスでは、ローカルマーケティングとして、その国の人々に一番訴える表現をキャッチコピーとして使わなければならない。

トヨタの場合は、ドイツでは、

「Nichts ist unmoeglich/不可能なことは何もない」

という、否定形の否定が、一番多くの潜在客の心を掴む・・・ということでしょう。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-25 07:17 | インターカルチュラル

死人でも稼ぐ・・・

またまた続けてサーカス話題です。

サーカス団の勝ち組として、起死回生に成功して世界的に勢いを増しているとブログでご紹介した、シルクドソレイユですが、昨年亡くなったマイケルジャクソンをミュージカルとしてサーカス上演のプログラムに組み込むとして、話題になっています。↓こちらの新聞記事は、ドイツのハンデルスブラッド紙ですが、サーカス上演は、まずアメリカ、ラスベガスでスタートのようです。
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大成功と大きな富の逆ベクトルに、多大な借金があったマイケルジャクソンは、死人になっても、借金を返し続けなければならない・・・・・ということなんですね・・・。バーチャルリアリティーで、「死」という概念さえ、曖昧になります。それを、超リアリティーである生のサーカスと結びつける・・・シルクドソレイユの大胆なビジネスの仕掛けと勢いは、とどまることがないようですね・・・。マイケルジャクソンを“人間”としてでなく“法人”として考えれば、この一連の動きを、理解しやすくもなりますが。。。

彼自身、なぜ真っ白なのか?・・・からはじまり、突き抜けた才能と奇行の数々など、掴みどころのない、人間なのか、つくりものなのか、商品なのか、パーソナリティーがあるのかないのか?良く分からない生き様は、とても早くミステリアスな亡くなり方をしたというのもあるけれど、現実と非現実、生死を混同させるような、そんな不思議な存在感を、肉体の死後も解き放っていることは確か・・・。こんなところにも目をつけて、サーカスという目の前で繰り広げられる人間の姿とコラボさせる冒険が実行されることになったのでしょうか???
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by mikiogatawestberg | 2010-04-25 06:35 | ビジネス・Business

モバイル学校

モバイル学校・・・といっても、携帯電話の学校ではありません!!

モバイル=移動式学校、という意味です。

2年ほど前にもブログでご紹介した、巡業サーカスクレーマニーが、またまた、ご近所に来ています。

明日から数日間の公演のため、数日前から、テントなどを川沿いに準備。
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大掛かりな大移動で、大きなトラック、テント、すでにサーカスに出演の動物たちも外に出ていて、ご飯を食べています。周りはぷんぷんと、もう動物たちの臭いで一杯。
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前のブログ記事を読んでいただけたら分かりますが、改善(KAIZEN)感覚ゼロ、どうしてまだ集客可能なのか???なサーカス団なのですが、あれから2年間、まだ巡業を続けてるんですね・・・。
ポスターを見ても、内容や出演者が変わった様子もまったくない・・・
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一番気になっていた、サーカス団の子供たちの通う学校ですが、、、これが、移動式学校の車!
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"Schule fuer Kinder Beruflich Reisender/仕事で旅行(移動)中の子供のための学校"

・・・ちゃんとあるんですね、こういうシステムが!!・・・2年前はこの車を見かけなかったので、サーカス団の子供たちの学校のことが心配だったのでした。

・・・でも、残念ながら明日からスタートのこのサーカスは、もう2度と足を運ぶことがないと思います・・・・
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by mikiogatawestberg | 2010-04-22 18:58 | 教育・Edu・Erziehung

金の卵探し&リスク分散ドライフルーツ・ナッツ

数ある卵中から、金の卵を探す・・・
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ミックス(色々な種類のナッツとドライフルーツ)は、美味しい♪
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テコの原理で、もっとパワー
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・・・これ、全部FAZの金融・投資関連のマネー記事ページの刺イメージ写真です。

金の卵は、掘り出し物の株、美味しいミックスナッツ&ドライフルーツは、ポートフォリオのリスク分散。テコはイギリスからの投資に関する合意が、ドイツの投資家を喜ばせている・・・と、ちょっと難しめ。

金融や投資などのハードなテーマでも、身近かでシンプルな素材や原理で、イメージを目に見える化すると、文章などの記事も、ぐんと頭に入りやすくなりますよね。ドイツの新聞はいつもこういう、読者の側に立った説明方法がクリエイティブだなあと感心します。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-22 18:18 | ドイツ的価値観・German Value

ミラノ家具見本市のトレンドは?

本日のFAZ(Frankfurter Allemeine Zeitung)の記事で、イタリア・ミラノの家具見本市のトレンドについての紹介がありました。
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今シーズンのトレンドは、3つの言葉で、

「Natur/自然」

「Handarbeit/ハンドメイド」

「Minimalen Materialeinsatz/最小限の素材要素」


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時間を経て、更に味が出てきた木材、手編みニットがかぶさったランプなど、

「Wohnen wie zu Grosselterns Zeiten/祖父母の時代のようなライフスタイル」

というのが、この記事のタイトルにもあるように、デザイナーとメーカーが発しているトレンドということです。

資源・リサイクル・環境問題、世界的な経済危機の世相から出てきたトレンド。

従来型のいわゆるグローバルファッションブランドが揺らいでいる中、「ブランド」という言葉の示す概念自体が、大きく動いているということでしょう。

物を買うことや所有することのステータス、意味自体も、変わってきていて、流動化している。

環境に配慮したものを買うこと、先祖代々伝わるものを大事に使い、次の世代に伝えていくこと・・・そんな個人の持つ価値観自体が“ブランド”となり、深い哲学や考え方をもって物を選んでいる行動に関して、人は、

「あの人はおしゃれ」

と判断する。もちろん、内面だけでなく、所持するプロダクトやその人自身の外面がスタイリッシュであることは必須。要するに、ブランドがモノからヒトにシフトされてきているのだと思います。ブログやツイッターの興隆を見ても、ヒトに中心が移ってきているのを実感、パーソナルブランドという概念も定着してきました。

中身も外身も100%ずつ大事な世界になってきていると思います。

中身か、外見か・・・どちらかのゼロサムゲームでは、もう十分じゃないのです。

どちらも100%を目指す人が、チャーミングな人といわれる時代だと思います。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-22 18:04 | トレンド・trend・Trend

オーガニックシュピナート(ほうれん草)調理法と異文化

オーガニック最高峰デメター認証のフレッシュなほうれん草が手に入ったので、
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おひたしをつくりました。

元気な緑色、弾力と力のある葉と茎部分、普通ドイツのほうれん草は、ゆでるとすぐにしなっとなってしまうのですが、このほうれん草は、少ししなりとするまで、普通よりも時間が長くかかりました。
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貴重なビタミンが失われないように、もちろん調理時間は可能な限り短く!少し固さが残るぐらいのレベルで、ゆでは完了。GOMASIO(ごま塩)+お醤油のシンプルドレッシングで、すぐに頂きました。紫色の根の部分のほのかで、でも深みのある苦味が、なんとも素晴らしく、健康的♪植物の栄養素をそのまま頂いている、幸せ感一杯です。

・・・なあんて、普通の日本人の感覚では、全く普通のほうれん草のおひたしじゃないか~、と思われるかもしれませんが、ここドイツでは、なぜか、ほうれん草はくたくたになるまで似て、更にバター和えして食べるという、恐ろしい調理法が一般的(ビタミン、ビタミン、とうるさいドイツ義母も、この調理方法に疑問を全く抱いていません。習慣、慣れというのはそんなもの)なので、ほうれん草のおひたしは、とっても革命的な調理方法なのです。

でも、少し食に関してセンスがあって、新しいものに心がオープンに開かれたドイツ人の場合は、皆、お寿司に負けず、このほうれん草のおひたしにも感動してくれます。

食べ物に含まれる栄養素、特にビタミン、ミネラルの配合量を気にするドイツ人が、平気でほうれん草をくたくたになるまで煮ている・・・これも、食における、灯台下暗しでしょうか?

他にもドイツ人は、きゅうりも、皮も必ず剥いて、サラダにしたり、調理にしたりするのです。こちらのきゅうりは日本のきゅうりより数倍大きなビックサイズのきゅうりが標準形ですが、私たち日本人は、「皮の色が深いところ、皮と中身の間のところに一番ビタミンが入っている」と、教えられて育ってきましたよね。

最初の頃はいつも、私の育った日本での論理をいちいち説明して、皮付ききゅうりを食卓に出したり、持ち寄りパーティー用のサラダに加えたりしていましたが、質問が多くなってきたり、中には皮付ききゅうりに違和感(新しいものへの抵抗)で一口も食べてもらえない・・・なんてことも多くなってきて、最近では、気づくと、きゅうりの皮を剥いて調理している自分自身に気づき、愕然・・・・。

子供へ日本語で話しかけることを徹底しなければならないのに、状況によって、ドイツ語で話しかけてしまいそうになる・・・そんなドイツに住む、日本人ママの弱さと葛藤とも、ちょっと繋がりそうです。

異文化は強要も駄目だけど、尻込みも駄目、最初からあきらめても駄目だけど、複雑展開や衝突など、想定できる面倒くささを敬遠して、逃げに入っても駄目。

さじ加減は、お料理でも、言葉でも、非常に難しいですが、、、

最後、人を説得するものは、どんなやり方であっても、

「それが、美味しいと思ってもらえるか?」(食べ物の場合)

「その人が、興味深いと思ってもらえるか?」(人の場合)

が、最終目的ポイントなのだと思います。

そう思ってもらえるように、

「経験や知識、心理学などを駆使して“戦略”をたて、相手の出方を見ながら、微調整して、好感と親近感を抱いてもらいつつ、自分の主張を押し付けでなくアピールする」

国際コミュニケーションにおける真髄ではないでしょうか?
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by mikiogatawestberg | 2010-04-21 20:34 | インターカルチュラル

中国語が、外国語メリーゴーランドを更に充実させる

ドイツは、

「殆どの公立小学校が、午前中だけで授業が終わりで、お弁当やランチもなく、家に帰ってきた子供たちの昼食を準備し、午後は宿題を一緒にする」

という、主婦である女性・母親の負担が非常に多い国なのです。なので、専業主婦率がとても高いし、子供を持ったらキャリアをあきらめなくてはいけない・・・と状況をおそれ、結婚や子供を持つことを避け、キャリアのみに集中する女性も多く、バランスが全く取れていないのが実情。

以前のブログなどでも紹介しましたが、出生率はどんどんさがり、また常にライバルであるフランスが、出生率2.0以上を達成し、また保育園が充実、女性の社会進出と男性の育児参加政策に見事成功していることから、ここ数年、基本的にスローなお国柄にも関わらず、いろいろなところで、大きな改革が実施されて来ています。

例えば、3人の子供を持ち、出産後も3年の育児休暇など望むことは不可能な会社経営者の私は、最初から全日子供を見てもらえる、私立の非常に高額な幼稚園と小学校を選ばざるを得なかった・・・(もちろん、モンテッソーリ教育のメソッド自体に強く説得されたという別の側面もありましたが)、教育費にかけている金額は、教育は全てタダと思っている(ドイツでは学校は、全て無料。大学でさえも、数年前まで無料で、現在有料化された部分もあっても、日本やアメリカの学費の比じゃありません!)ドイツ人にとっては衝撃的な数字だと思います。実際、がんばって仕事をしても、自分のため、余暇や旅行に費やしたりするお金は殆ど残らないのが現状。・・・まあそれでも私は仕事を続けたいし、それで幸せだし、また子供たちにも良い教育を受けさせてあげていることができる・・・という実感でがんばってきたのですが・・・

でも、最近は、ドイツの公立の小学校でも、私立に負けない、学校自体の魅力を増そうと、また段々と増加している産後の女性の社会・ビジネス再進出のため、午後までの学校システムが強く要望されている背景を組んで、色々と工夫をしてきています。

例えば、私の子供たちの通う学校と同じ地域内にあるドイツの公立小学校での試みについて、今日のフランクフルト新聞の記事↓
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「ヘッセン州で、はじめて&唯一の公立小学校として、小学校一年生から、英語に加えて、フランス語、スペイン語、イタリア語、ギリシャ語、そして今年2010年からは、中国語を選んで勉強することが出来ることになった」

という記事でした。この学校では、他の小学校では英語で「グットモーニング~♪」とはじまるところ、朝の挨拶は、「ニーハオ」なのだそうです。

かなり革新的な試みで、素晴らしいと思いますが、公立小学校とはいえ、この学校のある地域は、フランクフルトの住宅でも一番高級エリアなので、教育に意識の高い人々が住んでいます。世界的な銀行に勤めているバンカーやマネージャーなども多いので、特に国際化、言語教育に重点を置いている保護者が多く、保護者会などでも、声が上がってのことだったのでしょう。

これが、全てタダっていうところもすごいなあと思います。うちの子供たちが通う私立の学校では、何年も前から、スペイン語や中国語を学ぶことが出来ましたが、このような公立学校が近所に増えてくると、学費の異常なほどの大差を埋める別のメリットを探し出していかなければなりません。

・・・実際、この私立学校から、同公立学校に子供を転校させ、

「カリキュラムも、先生も、子供たちも、午後のアクティビティーも、全然劣らず、大満足よ!まず、学費の違いが大きすぎるからね~」

とすっきりして語るママ友達も続出しています。

・・・この流れ、国際的で高級エリアを震源地として、ドイツでこれからどんどん広がっていく傾向に間違いはないと思います。

ちなみに、この新聞記事のタイトルは、ブログのタイトルにもしましたが、

「chinesisch bereichert das Sparachenkarussell/中国語が、外国語メリーゴーランドを更に充実させる」

という、なんとも良い表現です。たくさんの馬や馬車がぐるぐる回るメリーゴーランド。「列で順番を待って、自分の番になった子供たちは、その中で一番お気に入りの馬(言語)を見つけて乗る」というのと、外国語選択についてをかけている訳です。・・・席(馬)は限りがあって、早い者勝ち!という側面も似ていますね。

今日ちょうど、英会話のジオスが破産申告をしたという記事を読みました。

私が日本にいた頃のNOVAやジオスの、

「広告代理店に莫大なお金を払い、派手な新聞・テレビ広告し、とりあえず見た目OKで、日本で簡単にお金を稼ぎたい外国人を講師とする」

という、マス型で大雑把なモデルが、もう利かない、完全従来型になってしまった・・・という事実を浮き彫りにしていると思います。

これからは、地味でも質を重視した、実力のある語学学校が栄えてくるのではないでしょうか?そして、言語は、本当に英語だけではないです。英語だけ得意でも生きていけません。むしろ英語は当然、その上で、他の言語(文化や視点)をどれだけ知っているか?その知識を自分の中で、繋いで、比較して、新しい考えや視点を生み出すことが出来るか?・・・これが重要になってくると思います。そういう意味では、英語以外の外国語も、言語が出来る、発音がいい、上手い、だけでも意味が全然ないのです。言語学者にならない限り、私はむしろ発音や語彙などは、ある程度あれば十分だと思います。大事なのは、

「言語の奥にある、その国の文化や伝統、人々の考え方、価値観などの“視点”を自分のものにすること」

だと思っています。その国について、言語も含め、自分の出身の国と同じくらいの知識と知恵を得ることが出来た時、はじめて、少し多角的な視点が身についた・・・と言えるのではないでしょうか?

いずれにしても1人の人間が、人間の一生という短い時間の中で、何カ国の視点を得られることは、時間的にはまず無理です。なのでむしろ、数よりも質。例えば私だったら、これからも“ドイツ”を極めたいと思ってますし、それによって、自分の発信する情報の質に深みが出て、他の国のエキスパートと、高レベルな情報・経験効果が可能だと思うからです。

多様な視点を得つつ、専門性を深める。

ビジネス全般においてもそうではないでしょうか。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-21 16:48 | 教育・Edu・Erziehung

Germany Trade & Invest.

本日の独ハンデルスブラット紙、
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「ドイツは、この経済・金融危機にも関わらず(だからこそ?!)、ヨーロッパ大陸で、外国企業(特に米系企業)から、一番多くの投資を受け、また高く評価されている」

との記事でした。

アメリカ、そして投資家にとって、ドイツ評価のポイントは、

「・・・hohen Prozess- und Produktstandards/高度なプロセスとプロダクトスタンダート」

そして、最大の決め手は、

「die Qualitaet ihrer deutschen Mitarbeiter/従業員のクオリティー(品質)」

・・・とても日本と似てますよね!ドイツ製品がファンで、ドイツという国にとても良いイメージを持って、日本からドイツに旅行に来られる方は、街や国の秩序と伝統ある美しさに心を奪われつつも、空港から、コーヒーショップ、デパートまで、あまりに愛嬌のないサービスに衝撃を受ける方も多いですが(私も、10年前に来たばっかりの時は、それはそれはショックでした)、、、ドイツという国は、やっぱりサービスよりも製品が強い、基本的にメーカーな国なんだと思います。

一方で、「一流のモノ」にはやはり魂が入っています。

数々の哲学者、科学者、文学・音楽で世界の文化に影響を与えた一流の人物を生み出してきた国ドイツは、やっぱり個人の力が強いというか、たまに大多数の庶民に紛れて、崇高な光を放つような人物が、現代でも顕在しているのです。(20世紀、アインシュタインやマレーネ・ディートリッヒのように、多くの優れた才能が、アメリカに渡ってしまった事も事実ですが・・・)

・・・とにかく、そういう哲学を持った傑出したドイツ人が、リーダーとなって率いている企業が生み出す製品やサービスの質は、経営者の魂が全てに貫通しているので、こだわりや哲学があり、ちょっとやそっとの表面的な真似では、到底追いつけないのです。つまり、メードインジャーマニーは、オンリーワンで、価値あるポジションを以前維持、それ(made in Germany)自体がブランド・・・ということになってきます。

特に私は最近仕事柄、CSRや環境意識に優れたドイツの中小企業について調査、発表していますが、どこも、「経営者が哲学者である」ということが、共通点になっている気がします。

アメリカや日本のように、数年前から言われてきた、CO2問題や、オーガニック、フェアトレード、ロハス、CSR・・・という、21世紀的な新しい概念ではなく、それらが既に包括されていた、20世紀前後(第一次・二次世界大戦)のシュタイナー人智学、またシュタイナーが直接大きな影響を受けたゲーテなど、思想や行動の根本が、ホリスティックで壮大な世界観に繋がっている・・・・・・

普通のドイツ人はそんなことを意識して生活はしていないけれど、文化とは、知らずに体や習慣に染み付いているものなのです。

例えば、

「色白は七難かくす」とか、「自分がしたことは、いつかは自分に帰ってくる」

などの日本の古い格言なんかは、昔日本にいた頃は、現代の私たちがそんなに大きな影響を受けているとは思わなかったけれど、ヨーロッパにいるからこそ分かる、日本人女性の異常ともいえる美白志向、またどうして日本人は、なるべく悪いことをしないように、いい人でいるように努めるか?(いつかは自分に帰ってくるからですね・・・)というのも、全くそういう文化背景なしに、「他人のことなんてどうでもいい、自分とは無縁」と、日本人の感覚からすると、ありえないような態度をするドイツ人に多く出合ったりすると、改めて、育つ環境で昔からの言い伝えや感覚は、血となり肉となってくるものだと実感するのです。

「働くもの、食うからず」

も同じ。ヨーロッパでは、労働とクリエイティビティー(芸術や自己実現のためにする経済活動)は、基本的に2極化されているので、汗を流す労働に敬意がないのです。出来れば、働かなくて生きていけるのが理想だと思っている。

時勢は変わっていますが、それに気づいていない人々も多く、彼らはうつろな目をしながら、仕事を探し、爽やかな汗を流し、社会のために役立って自分もその実感を得るよりも、お金を持っている人や政府が、自分たちの面倒を見るべき・・・と、恐ろしいほどの他人依存なのです。

・・・例えばこれに関しては、シュタイナー人智学などは、労働は人間の生きる証・・・という、むしろ日本的な哲学要素が入っているので、ドイツでは20世紀中はずっと、メジャーではなく、いつもオルタナティブであり、カウンターパートな存在だったのです。

それが、昨今の世界事情で、まず外の環境が変わり、その激化する競争の中で、世界から評価を受け、また成功してきている企業が、シュタイナー学校を出た経営者によって経営されていたりと、マイナーな存在が、実力によって、どんどん前に出てきている。オルタナティブから、メジャーな存在へ、ものすごいスピードで移行している・・・またそれは、現在のグローバル化、ネットでのネットワーク化などによって、更に拍車がかかっている・・・

こんな、ダイナミックな社会情勢が、今のドイツだと思います。

そんな中で、まさにシュタイナー、オルタナティブをテーマに仕事をしていることの幸せを噛み締めています。

話がどんどん逸れていってしまいましたが、やっぱりドイツの底力はすごい、過去も、これからの未来も、ますます強い国になっていくと思います。
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by mikiogatawestberg | 2010-04-21 15:57 | 経済・Economy