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講演会「福島の子供たち-災害は今も続いている」

フランクフルト中央駅から、徒歩7分ほどのDGB-Hausで開催された、中手聖一氏(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク前代表)と、広島修道大学・森島吉美教授による講演会「福島の子供たち-災害は今も続いている」に行って来ました。

週の度真ん中、水曜日の20時~という時間でしたが、沢山の方が集まりました。
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DGB-Haus建物の前。8月ぐらいまでは20時近くになっても、日中のように明るかったのですが、9月も中旬を過ぎ、すっかり日が短くなりました。同じストリート沿いに、日本から多くのご旅行者が滞在する、インターコンチネンタルホテルがあります。

講演会がスタート。中手氏の日本語でのプレぜーテーションを、森島教授が事前にドイツ語に訳したものを、森島教授がドイツ語で15分ほどスピーチし、その後は、日・独語混合で、2時間近く質疑応答という構成で、講演会が進みました。
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内容は全て書ききれませんが、私が一番印象に残ったのは、福島在住で、原発事故で直接被災した中手氏ご自身が、家族を守るために自主退職し、現在北海道に移住されたというお話でした。文字通り、本当はすぐに避難・移住しなければいけないレベルの汚染地に、まだ沢山の方が残され、暮らしており、政府からの援助も何もない中、仕事や家族や色々な葛藤の中で、身動きがとれず、正に孤立してしまっている悲劇。中手氏自身のケースも、解雇された訳ではなく、自主的な退職であるため、失業保険などは一切受けれず、現在は仕事にありつけていない・・・という状態なのだそうです。新しく移住された北海道での明確な見通しや安心が全くないという中でも、勇気を持って大きな決断をされた中手氏は、とても爽やかで、長い目で見て正しいことをした、という根本的な静かな自信を持っているように見えました。

でも現実は、中手氏のように思い切って大きな決断を出来る方ばかりでなく(経済的、精神的、家族・地域的・・・など、その他諸々の事情で)、それらの方々を、どんな形でもサポートしていかなければいけないのではないかと強く感じました。

実際、中手氏が指揮をとっている国際環境NGOグリンピースが今年に設立した「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」の様々な活動では、たとえば、自身は仕事(=一家を支える収入)などのために福島に残らざるを得ず、家族(妻や子供たち)を他の地に移住させている、原発事故のせいでばらばらになってしまった家族への支援などにも力を入れているそうです。集まった義援金中から、一家のお父さんが、定期的に離れている家族に会うために移動するための交通費を援助するなど・・・。他にも様々な細かいサポートがありますが、どの人道的活動でもそうですが、常にお金は足りません。資金面でも、またはボランティアなどでも活動をしたい気持ちのある方は、ぜひ上記HPで「原発事故子ども・被災者支援法市民会議」についてもう少し、勉強していってみてください。

印象に残った、バイバイビブリスのスローガン。イギリス・セラフィールド、チェルノブイリ、福島の他にも、世界で起こった原発事故と起こった年が年代順に書かれています。また、これらはメジャーな大きな事故のみであって、実際はこの他にも、山と事故は起こっている事実がある、ということでした。
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”Stop Nuclear Powerplants! Stop Uranium mining! Atomkraft abschalten vor dem naechsten GAW(原子力発電所をストップ!ウラン採掘をストップ!次に起こる原発事故の前に、原発廃止を!)”

原発のスタートであるウラン採掘は、世界中で行われており、被曝の危険や被害は、既にこのウラン採掘の段階から始まっています。東京での脱原発デモに、オーストラリアでウラン採掘に関わっている原住民のアボリジニが「日本にウランをずっと輸出していて、今回の事故について本当に申し訳なく思っている」と、駆けつけたという話を聞きましたが、アボリジニの方も被害者です。大きな危険を伴う作業に見合う賃金を得ていませんし、ウラン輸出で得た利益は、もちろん彼らに還元されることはありません。・・・・・私の脱原発関係の記事を、今まで読んできてくださった方であれば、これらの莫大な利益が、どこの誰に流れているかは、大体予想がつくかと思います。

・・・・・ということで、ため息の出るような現実ばかりですが、今日も明るく行きたいと思います。
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by mikiogatawestberg | 2012-09-20 20:56 | 文化・Culture・Kultur

キッズファッションショーin ケルン

先週、たまたまチャンスがあり、ケルンで開催のキッズファッションショーに行ってきました。
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アルマーニ・ジュニアから始まって、ワールドブランド6社ほどのキッズ・最新コレクションを、34人の子供たち次々にお披露目しました。
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大人のスーパーモデル顔負けな完全なキャッツウォークで、すっかり入り込んでいる女の子のキッズモデルもいれば(彼女はアルマーニ・ジュニアのトップを担当。おそらく現役のキッズモデル)、ぎこちない感じで、下向きに歩く、白く、華奢な感じの男の子(もしかしてこれも演出?!)や、家族・友人席(プレス席のように、舞台前に用意された出演モデル関係者の席)に目を凝らしながら、ばれないように手を振ったり、笑顔を見せたりする子供たちなどもいて色々でしたが、照明や音楽、内容構成を含め、ショーの全体は大人のファッションショーのそのままの縮小版といった感じ。

プレスなど、直接仕事として来ている大人たちは、仕事と徹して、大人相手のファッションショート同時に、写真撮影やトレンドチェックなどに終始しますが、それ以外の大人は、小さなキッズ達とワールドブランドのコンビネーション、大人のきらびやかな世界をそのまま縮小したフィクションの世界に入り込んでモデルに徹する子供たちの姿をみて、思うところは色々という印象を受けました。

ファッションショーというのは、大人であっても、キッズであっても、主役はモデル自身ではなく、あくまで、モデルが着ている最新のデザイナーブランドのアイテムです。大人のモデルの場合は、観ている方もそう割り切れるものの、子供のモデルだと、不思議、面白いことに、様々な感情が入り込んでくるのです。子供が大人の顔してキャッツウォークする姿を、単純に「カワイー!」とイメージに支配される、典型的に消費世界に取り込まれた人もいれば、「なんだか、生意気ですれてる感じ」と印象を受けたり、場合によっては「資本主義の行き着く姿。世界の実情とはかけ離れた虚構の世界の極地だわ」と、発展途上国でチャイルドレーバー(児童労働)を強制されている多くの世界の子供たちと、先進国の一部の子供たちの対照を感じ、気分が悪くなる人もいるでしょう。

もちろん、一流のデザインの美しい服をまとった子供たちは、うわあと声が漏れてしまうほど、キュートです。それだけで、すごい!と思ってしまいそうになるのですが・・・実際は子供たちは、そこまですごいことをしているわけではない・・・(キャットウォークの練習とかは、決してラクではないとは思いますが・・・)

子供である(=ナイーブで、それだけで愛らしいという存在)こと、美しい衣装をまとうこと、つまり、実体がないもの、自分自身の個性や努力が入っていないものに対して、賞賛を浴びさせたり、浴びたりすることって、どうなんだろうなあ・・・・・と、私などは思ってしまうわけです。

ワールドデザイナーズブランドも、今は世界的な不況で危機にあり、裏舞台では必死になって、生き残りをかけてマーケティング戦略を練って、展開していることでしょう。近年力を入れている「キッズ ブランドマーケティング」は正に典型的なその一環だなあと、ビジネスの実情として、理解することは出来ます。

でも私は、プライベートな一個人として、実体のある努力や個性が好き。子供に関しても、大人に関しても、です。子供を褒めるのであれば、彼ら自身が頭で考え、練習や努力を重ねたことに対して、ピュアに心から賞賛したい、と思うのです。

30分ほどのショーの最後は、キッズモデル全員と司会の長身のお姉さん(昔はモデルだったのかな?)が、キラキラの花吹雪に包まれ挨拶+お開き。
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色々思うところのある体験でしたが、また新たな視点を刺激されたので、良い経験になりました。

帰りにケルンの駅前の書店で、このキッズファッションショーを開催したLunaという、ドイツのリッチなおしゃれママ・ファミリーをターゲットにしたモード系子育て雑誌が、入り口前のショーウィンドーに大きく展示されていました。
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素朴なドイツの子育てシーンに、果たして、食い込むことが出来るのか?!・・・現在のところ、派手なショーなどで積極展開しているところをみると、リッチなスポンサーなどがついていて、上手くいっているのかも知れません。
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by mikiogatawestberg | 2012-09-19 23:40 | トレンド・trend・Trend

9月19日(水)フランクフルト講演会「福島の子供たち-災害は今も続いている」

9月19日(来週水曜日午後20:00より、入場料無料)フランクフルト市内で、中手聖一氏(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク前代表)と、広島修道大学・森島吉美教授による講演会「福島の子供たち-災害は今も続いている」が開催されます。フランクフルト近郊にお住まいの皆様、お誘いあわせの上、ふるってご参加下さい!私も参加予定です。
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日時:2012年9月19日(水) 20:00~

場所:DGB-Haus (DGB Bildungswerk Hessen e.V.) Wilhelm-Leuschner-Str. 69-77, 60329 Frankfurt  フランクフルト中央駅から徒歩約7分

内容:『福島の子供たち-災害は今も続いている』 福島原発事故後の実体験、および現地の現状の報告

中手氏と森島教授は、放射性廃棄物最終処分地の候補地となっている北ドイツ、ヴェントラントをはじめドイツ各地で講演される予定です。

協賛:GREENPEACE, Frankfurt/ ByeByeBiblis/ Attac Frankfurt

入場:無料

*同講演会のご案内・詳細はフランクフルト生活情報サイトでもご覧頂けます。
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by mikiogatawestberg | 2012-09-11 19:19 | 脱原発・No Nukes

サッカー&ボルティ トーナメント

先週から、心地よい秋晴れが続いているドイツ。朝晩の冷えは大分厳しくなり、また日に日に確実に日も短くなってきてはいますが、秋特有の太陽のあたたかな光と、時々冷たさの混じる風は、心身にとても気持ちよいものです。

ドイツでも日本と同様、秋になると、ゆっくりと本が読みたくなり、美味しい食べ物が食べたくなり、そして身体を動かしたくなる・・・。読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋、同じですね!四季がある国に住んでいるということは、とても幸せなことです。四季がある国は、やはり文化に多層性と繊細さが宿るなあと感じます。

暗く寒い冬到来まで、カウントダウン。貴重な良いお天気の日々を最大限活用!とばかりに、週末は、子供関連の行事が続いています。

午前中、日本のサッカーチームでは、親子サッカー大会!
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午後は、ボールティング(馬の上でする曲芸競技)のトーナメント。ヘアドレッシングをして、ユニフォームを着てから、屋外で、トラックを数週走ってウォーミングアップ+最後の練習とリハーサル。実際の競技開始まで、チームで最終確認をしたり、出店でコーヒー&ケーキを頂いたりして、ひたすら2時間ほど待ちます。←この時間が、親や兄弟など、応援に来ている人には、結構辛い待ち時間!!
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いよいよ屋内で競技開始。真夏ほどの蒸し蒸しはないですが、それでも少しむんとしているのと外で既に2時間ほど太陽の下で待っていたせいか、親兄弟はすでにお疲れ気味ですが、Volitigierer(ボルティジーラー、競技参加者の女の子達)はゼッケンをつけて、いよいよ本番です。
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入場し、審査員の前で整列、そして音楽と共に、競技開始。緊張が走ります。アナウンスで、調教師(指導者)の名前と競技参加者全員の名前、そして馬の名前(この日は、娘たちのホームグラウンドである場所から、みんなの人気者「Konrad(コンラート)」という名の馬と一緒に、車で競技会場まで来ました)が発表されるのが、面白いです。指導者、ボルティジーラー、馬の3者のハーモニーによって、競技の善し悪し、勝ち負けが決まる、チーム総合競技なのです。面白い。
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長女も次女も、ほとんどミスなく、冷静に日頃の成果を出すことが出来ました♪本番に強い!のが、彼女達の強み。見習いたいなあ。
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途中一回だけ、調教師の持つ鞭の先が、上に向かって振り上げた時、天井のワイヤーに絡まってしまう・・・というハプニングが発生!
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ボルティジーラーの子供たちも全員それに気がつきましたが、さすが場を踏んでいる調教師と指導者は冷静に、するするっと鞭を解きなおし、馬のコンラートもパニックに陥らずに、歩みを進めることが出来ました。見ている親たちのほうは、ひやひや。

チームスピリット、マネジメント、モチベーション、リスク管理諸々・・・スポーツ、競技から学べることって多いです。

無事終了して、努力と成果を喜び合う時の気持ちは最高♪
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by mikiogatawestberg | 2012-09-10 23:11 | 子育て・Erziehung

"Integration(統合)"でなく“Inclusion(包括)”

金融問題、原発問題、移民問題、障害者問題、女性・子供問題、いじめ問題・・・世界が抱える問題は、グローバル化がスピードアップするにつれ、同じスピードで類似・共通化が進行しています。ゆえに、オキュパイデモ、脱原発デモなどが、世界規模で同時に起こり、共感を呼び、ますます大きな力になってきているという動きがあります。

これらの1人の人間から、地域・社会、国を越え、世界規模で共通する問題のソルーションを考え、新しい仕組みをつくっていく上でのキーワードとして、従来型のIntegration(統合)という考えではなく、Inclusion(包括:ドイツ語綴りではExclusion)という考え方が、今ドイツで注目されてきています。

言葉だけでは違いが良く分からない場合は、この図を見ると、Exclusion(排他)の意味も含めて、シンプルに理解が出来ると思います。
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そして、Inclusion(包括)とは・・・
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~Gemeinsam nicht abwaschen  Alle Menschen sollen gleichberechtigt am Leben teilnehmen-mit oder ohne Behinderung.Damit gemeinsam Wohnen selbstaendlich wird~
~いっしょくた【一緒くた】に混ぜ洗うことでなく、全ての人間が平等に、生活(人生)に参加できること。それは、障害を持つ場合も、持たない場合も同じ。それによって、一緒に生活(人生)をすることが、当然(自然)となる~

・・・直訳で限界のある、深みのある文章です。

サラダボールやメルティングポットを例に出すアメリカ人と違い(アメリカ風との違いを出すために、あえて意識的にドイツ風にしたのかもしれないけれど・・・)、洗濯好き(キレイ好き)なドイツ人らしく、“混ぜ洗い(=洗濯)”を悪者イメージに持っていっているところも、面白いです。*色々な素材や色のものを混ぜて洗濯機にぶちこむことを、多くのドイツ人が嫌います。ドイツ歴の浅い日本人主婦は、やってしまいがちなのですが、もし色移りや、色あせ、縮みや伸びなどが生じてしまった(のがばれた)時の、ドイツ人パートナーからの怒りは、途方も無いです、苦笑*

このポスター、今街中に出ていますが、ドイツ・ボンが本拠地のAktion Mensch団体からのものです。
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by mikiogatawestberg | 2012-09-03 21:28 | ドイツ的価値観・German Value