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モンテッソーリ モーニング ~数を理解する~

今日は、幼稚園がスタートする朝8~10時の2時間、“モンテッソーリ モーニング(Montessori Morning)”といって、普段子供たちがお仕事(ワーク)している教具を親子で体験するという機会がありました。

主人は3歳の次女のトッドラー(年少)クラス、私は長女のプレスクール(年中・長)クラスへ、それぞれ分かれて参入。

モンテッソーリメソッドでは、毎朝決められたモンテッソーリタイムに、たくさんある教具の中から、誰から何を言われることもなく、自分でやってみたいものを選び、自分の力で、学んだり、遊んだりする事が大切なポイントです。また、クラスルームの角には、自分が座れて、教具を前に置くことが出来るくらいの大きさの、小さく軽いマットがクルリとくるまれて置いてあり、まず自分でワークをする場所を決めて、マットを持ってきて床に敷くところからスタートします。

本日、長女のレアが真っ先に手に取ってきた教具は、コレ↓でした。
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先生が「いつものレアのお気に入りよ!」と教えてくれた、数を学ぶ教具。慣れた手つきで、木箱の中からすばやく中身を取り出して、並べ始めます。昨日は1~10を学んだということで、今日は11~20までの数字を学ぶと、張り切っています。

数字が書かれた札(抽象数字)を取って、その隣に、その抽象数字に対応する10個綴りになっているビーズと、1~9個まで分かれたカラフルなビーズ(具象数字)を並べて、数について具体的に、指や目を始め、五感をフルに使って経験として学んでいきます数字に限らず、物事を学ぶ時は、必ず「具象→抽象」という順序を取ることが、モンテッソーリメソッドの要。別の言葉で言えば、「経験を経ずに頭に入った物事は“意味を持たない”どころか、“発達に悪影響である”」と考えます。
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私と娘のレアがこの教具を体験していた傍で、一部始終を見ていてくれた先生は、「レアは、始めの頃、声を出して数を数えていて、15から、16と17が抜けて、すぐに18に飛んでしまうという癖があったのだけど、この教具でトレーニングしてから、しっかり正しく言えるようになったのよ!」と教えてくれました。子供を常に注意深く観察して、「その時々の子供に、最適な教具、サポートは何か?」というのを瞬時に見極めて、その環境(教具や助言)を、ごく自然に用意する、というのがモンテッソーリの先生の役割なのです。・・・考えてみると、これってスゴイ高度な能力ですよね。新入社員から社長まで、ビジネスに取り入れる事が出来たら、絶対に業績伸びそう・・・(笑)。(そして実は私は、GermanOrganicBeautyでさせていただいているオーガニックビューティーアドバイザーとしての仕事では、スキンケアのアドバイスの際に、モンテッソーリメソッドを積極活用しています!)
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キレイに整理されて並べられた小さなビーズと数字は、「素朴なおもちゃとしての可愛らしさ」もあると同時に、「無駄のない理路整然とした完成」を感じます。また完成した時に「出来た!」と達成感を感じるようなつくりになっているのも、偶然ではなく、意図されていることなのです。これによって子供は(大人も!?)、「私は出来る(I can do it! and "Yes We Can"...オバマ大統領に倣って!)」という自己信頼感や自信、自立心を着々と積み上げていく事ができるのです。↓
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モンテッソーリ独特の教具の10個綴りのビーズ、なぜか私はいつも、お数珠とそろばんを想起してしまうのですが・・・。
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私も完全に使いこなせていませんが、この10個綴りビーズで立方形をつくったり、使い方によっては、かなりのレベルで、数について学ぶことができます。

一つの教具を終えた後は、「丁寧にしまって、元あった場所にきれいに戻す」・・・ここまでがワークです。
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自分が亡き後も、「愛情と無限の可能性が秘められた教具や、メソッドに共感しその精神を学んだ世界中に散らばる先生たちを通して、未来の子供たちと、そこに一緒にずっとい続ける」・・・。実際、今日の朝の2時間は、モンテッソーリ女史が、まるで時空を超えて私たちの隣に座ってくれているような不思議な感覚を覚えました。自分が生きた証が、“想い(メソッド)”と“形(教具)”となり、後世の人間に永遠に貢献し続ける・・・。こんな生き方を見ると、「魂は不滅」という言葉が急に現実味を持ってきます。果たしてどれだけの人間が、ここまでの影響力のある人生を送ることができるのか???とも思いますが、生きていく上で、仕事をしていく上で、子育てをしていく上で、大きな指針とするだけでも、毎日のクオリティーが変わってくるのではないでしょうか?

おまけ:先日のブログ記事でご紹介した「Nature table」を、教室の一角で見つけました!
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う~ん、秋ですね~。

モンテッソーリ教育についてご興味を持っていただいた方へ:以前に私が書かせて頂いたエコマムのスペシャルレポート・「ドイツで見直されるモンテッソーリ教育」(日経BP)で、大まかにその発祥や内容についてお知り頂く事ができますので、もしよろしければご拝読くださいね。
by mikiogatawestberg | 2008-11-05 07:33 | モンテッソーリ・Montessori
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