人気ブログランキング | 話題のタグを見る

キーワードは“伝統”と“クラフトマンシップ(職人気質)”!?

ドイツでも、日本でも、とどまるところを知らない、昨今のオーガニックの世界的な大ブーム。

オーガニック派は、常に新しもの好き&好奇心が強いのも特徴。つまり、敏感で勘がいいのです。ちょっと昔までの「自然派」のジミーなイメージとは、全く相容れません!

ドイツでは、既にあらゆる領域(特に食・化粧品分野)で、オーガニック製品が勢ぞろいしているので、基本的には、国内ブランドで殆ど賄えてしまえるのですが・・・

人間の欲求って、やはり果てしないのです。これは、オルタナティブといわれる、オーガニックの世界観でも同様。そしてそれは、否定するものではない、と私は考えています。CO2の問題をはじめ、もちろん考えなくてはいけないこともありますが、深まる興味や、より良いもの、新しいものを求める気持ちは、人間の本性であるし、そこまで押さえ込んでしまっては、味気のない生活になってしまう・・・。無理やりそうしたとしても、いつかまたリバウンドが来る可能性も・・・。

前置きが長いですが、

最近、ドイツのオーガニック市場には、近隣ヨーロッパ諸国からの、素敵なオーガニックブランドが、続々登場しています。つまり、開放&競争政策(!)です。フランスやイギリス、イタリアなどが多いですが、パッケージも内容も、その国らしいセンスやテイストが出ていて、面白いなあと思います。

最近、我が家全員で、虜になっている、イギリスのオーガニックブランド「Roggenkamp Organics」のアイスクリーム↓
キーワードは“伝統”と“クラフトマンシップ(職人気質)”!?_c0156907_2028254.jpg

パッケージも洗練した高級感があり、なんともイギリスらしい。フレーバーも色々あり、既に全種類試しましたが、一番お勧めは、この写真の「キャラメル&生クリーム(Karamell & Sahne)」です。価格は殆ど同サイズのハーゲンダッツと同じくらい・・・なので、安くはないですが、気軽なプチ贅沢にはピッタリ。

パッケージに書いてあるメッセージは、まずはじめに英語で、

「For our friends around the world(世界中の私たちの友人へ)」

とあり、世界共通語ステータスとしての「英語」のアドバンテージがオーガニック界にももちろんあること、そして、「最初から世界を視野に入れている」という視点が、流石イギリスだなあと思いました。ドイツ語という壁はもちろん、この辺りの部分で、ドイツブランドは、アグレッシブさに足りないなあと、いつも思います(まあそれはそれで、希少性があり、また“謎”があるということで、価値を高めるのかもしれませんが・・)。

そしてこのRoggenkampのアイスクリーム、甘さ控えめで、ミルクというより、ホイップした生クリームのような食感が、とっても新しくて、でも素朴で、丁寧につくられているなあと、なぜか、食べていると心が落ち着くアイス(?)なのですが、やはり、レシピに秘密アリ!でした。イギリスの伝統的な手作りアイスクリームのレシピにインスパイアされているそうです。そして、「ぜひ、このアイスで、relax(リラックス)&最高オーガニックのexperience(経験)をしてください」・・・と、ある。・・・オーガニックアイスの世界で、ハーゲンダッツ以上の存在になろうとする、健康な野心を感じました。

もう一つの、最近のお気に入りブランド、スウェーデンLantchips社の「オリジナル ラントチップス」↓
キーワードは“伝統”と“クラフトマンシップ(職人気質)”!?_c0156907_20275232.jpg

表パッケージの「スカンジナビアン スタイル ポテトチップス」というキャッチフレーズと、「サワークリーム&チリ」というフレーバーに惹かれました。そして、真ん中のイメージキャラの、貴族風のおじ様は、一体誰なんだろう・・・と。

裏を見てみると、このおじ様のプロフィールがついていました↓
キーワードは“伝統”と“クラフトマンシップ(職人気質)”!?_c0156907_2029045.jpg

御名前は、Jonas Alstroemer(1685-1761)、スウェーデン生まれ。スウェーデンの農産業界のパイオニアで、その功績から、やはりナイトの称号を得ていました。そして、ジャガイモを南米から、ヨーロッパ大陸にもちこんだ人々のなかの1人でもあったそうです。

ジャガイモは、今では世界的に、ソーセージと並んでドイツ食のイメージですが、もとは、南米に数千年生息していた輸入モノで、実はヨーロッパでの歴史は300年ほどなんですね。急速に広まり、それまで、ジャガイモのような地位であった「キャベツ」に代わって、ヨーロッパの中心的な食物となったと書いてありますが、実は、ジャガイモについては、今、お米や麦などの穀物に比べて、「あまり理想的な炭水化物ではない」と批判の声もあり、シュタイナーの考え方では、「ジャガイモは、中途半端な食物」と言い切られています。

・・・・・まあ、それは別にして、ポテトチップは、確かにあまり健康的ではないかもしれませんが、クオリティーの高いものであれば、たまにはいいのではないか?と思います。子どもたちは勿論好きだし、また、厳しく禁止することによって来る後からの反動の方がずっとこわいので。

そして、このスウェーデンのポテトチップも、おじ様のプロフィールはもちろん、言語は全て英語で書かれていました。そして、

「uncompromising quality(妥協のない品質)とcraftsmanship(職人気質)が、私たちのプライド」

で、誇りに思うことができる商品を提供するのが、私たちの野心だとも。

目指しているところは、前者のイギリスブランドととっても共通している気がします。

そして、スウェーデンは思ったとおり、流石。オランダに続いて、英語に強い国とされていますが、ここでもきっちりと、英語を中心に世界展開していますね。イケア(IKEA)、H&M、アバ(彼らのソングもそういえば英語。最初はどこの国のグループなのか分からなかった・・)、一見目立たない国ですが、実は特徴や個性を打ち出して、国際市場で強い国だなあと思います。

しかも最近、首都のストックホルムは、ヨーロッパの環境メトロポリタン都市として選ばれたというニュースもありました。ドイツじゃないんですね・・・、残念。

スウェーデン、ずっと訪れてみたい国の一つのリストには入っているのですが、中々実現しません。。。・・・実は私とも全く関係がない国というわけではなく・・・。

私のドイツ名の苗字の「Westberg(ヴェストベルグ)」は、なんとスウェーデン由来。主人の父方の祖先はもともと、スウェーデンからの移民なのです。「Westberg」というのは、「West(西)+Berg(山)」で、完全なドイツ語なのですが、ドイツでは珍しい名前です。でも、スウェーデンに行くと、今でも沢山の「Westberg」さんがいるそうなのです。スウェーデン語とドイツ語はそこまで近い言語ではないと思うのですが、、、、、この辺りもとっても不思議です。ヨーロッパは陸続きなので、文化も人も、遡ると、想像以上に混ざっているものなんですね、きっと。

そうそう、したがって私のドイツ語での日本名は「西山」になります。主人は、「西山」っていうハンコを、昔日本でつくってました。
by mikiogatawestberg | 2009-05-07 20:29 | オーガニック・Organic・Bio
<< Klein Zoo(小さな動物園) ハーブ調合を学ぶ >>