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Netwerken(ネットワーキング)

最近、ドイツのビジネスタームで人気の「netwerken(ネットワーキング)」をテーマにしたワークショップに参加しました。集まったのは、起業後数ヶ月~最大起業18年の、国籍、年齢、業種など全てバラバラの女性起業家。とっても刺激的でした。
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日本では、仕事とは基本「人間関係」なので、改めて「ネットワーク」といわずとも、仕事を成功させ、次に繋げ発展させていくためには、人との関係を作り、拡げていくことの大切さは、多くの人が認識していると思います。あえて言えば、大企業社会が終わりを告げ、一生涯の仕事人生の間で、数社を渡り歩くことになったりも普通になりつつあり、独立・起業することも敷居が低くなってきているので、日本のビジネス書では「社内ネットワーク」だけでなく「社外ネットワーク」を広げていくことの大切さは、以前よりももっと言われているようになっていると思います。
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ドイツ人にとっては、「ネットワーキング」というビジネスコンセプト、実はとても敷居が高いのです。何せ、プライベートと仕事をきっちり分ける仕事文化が長い間支配的だったのと、元々慎重派で、社交での振舞いが得意でない人(ウィットの効いた楽しい会話が出来る人が、男女ともに少ない。新しい出会いや人に懐疑的。)が多いので、彼らは意を決して、この「ネットワーキング」について、学ばなければならない。元々好奇心が強く、人間、新しい出会いが好きな日本人の私や、イージーゴーイングでフレンドリーなアングロサクソン系のビジネスパーソンには、分からない悩みがあるんです。

でも今回の集まりは、同じドイツ人といっても、女性起業家のみの参加だったので、平均的なドイツ人と比べると、このネットワーキングというコンセプトに断然オープンな人が多かったです。

午前、午後と一日を通し、3種のメソッドを使って「ネットワーキング」について学びました。

中でも面白かったのは、「Open Space(オープンスペース)」というメソッド。アメリカのIT業界のネットワーキングトレーニングから発祥したメソッドということでしたが(やっぱり「ネットワーキング」というコンセプト自体、アメリカ由来のものなのですね)、これは、「ネットワーキング」について、更に細かいテーマ別にグループを5つくらいに分け、それぞれのテーブルをまとめる議長はそこにずっととどまりますが、他の参加者は、例えば30分という時間内で、自分の興味やテーマ、そこにいる人たち、雰囲気、行われている議論の内容などによって、5つのテーブルを好きに廻って過ごしてよい(これもネットワーキング活動の一部)というものです。
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タイプ別に、ひとつのテーマや人に、じっくり時間をかけたいタイプは「アリ」タイプ。全体を見渡しながら、美味しそうな蜜があるところを求めて、行ったり来たり、色々テーブルを変える「ハチ」タイプ。ひらひらと、軽く全体を見渡したい、たまにはセミナールームの外へ出たところの休憩室のカフェでお休み、休憩中も、何気に人々とネットワーキングをする「チョウチョ」タイプに分け、メソッドの構造と機能を全体的に掴みます。

ネットワーキングが終わると、レビューや感想をそれぞれ発表しますが、

「私は本来の性格は、どちらかというと“ハチ”なのだけど、今日はこのテーブルのテーマが面白すぎて、つい珍しくも“アリ”で過ごしてしまいました」

とか、そんな風に自分自身の行動分析をしたりします。

パーティーなどでのネットワーキングもそうですが、自分、他人、空間を全体的に意識した行動把握、自分を他者視点で眺めるような客観的視点が、とても大事なように思えます。そういう意味でも、このメソッドは、フレッシュな空間視点を広く形作る上で効果的だと感じました。
by mikiogatawestberg | 2012-02-27 20:37 | ビジネス・Business
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