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ラグジュアリー・アンティークブーム、到来の兆し。

今朝CNNで、イギリスの老舗ホテルで、ラグジュアリー(豪華絢爛)ホテルとして、世界的に知られるSAVOY HOTEL(サボイホテル)が、計3,000点のホテルアイテムの一般向けオークションをスタートしたことが、報道されていました。このホテルは、単に豪華というだけでなく、歴代の女優をはじめ、世界的な著名人が滞在を楽しんだなど、具体的なエピソードが盛りだくさんで、価値が一般的なものさしで図れないほど高く、また将来的に大きな可能性もあるため、オークションという形式に、ビジネスの見地からも、大きな注目が集まっているのだそうです。

エリザベステーラー、ローレンスオリビエ、マリリンモンローなどをはじめ、滞在有名人リストは、続々続きます。ヒッチコック監督が宿泊した部屋は9号室だったとか、これはフランクシナトラが弾いたピアノとか、クロード・モネが、彼の絵画作品のインスピレーションを得た、ロンドンのベストビュー(best view)とされる「モネ・スイートルーム」など、時を経て、触られることで、古く汚れていくところか、価値をぐんぐん上げていき、またそれらは同時に、時間が見えないのと同様、「ストーリーやエピソードを語られることなしでは、見ることが出来ない」というところも、面白いポイントだと思いました。

オークションは、一般向けということで、しばらくのイギリス人の話題を独占しそう・・・とのことでしたが、家へ招待して、お客に家を案内する時に、家主の株をぐんと上げるものとして、そしてディナーパーティーの格好の話題材料として、個人がなんとしても、一品でも手に入れようと、熾烈なオークションになることが予想されるとも言われています。

サボイホテルは、リアルストーリーと伝統に裏打ちされた、世界的なラグジュアリー、アンティークブームの火付け役となったという感じですが、栄光の伝統を、一般オークションというカタチで販売せざるを得ない切迫状況なのか、新たな戦略あってのものなのか、気になるその辺りにはこの特集では触れられていませんでしたが、このブームは、アメリカ人や日本人にも、すぐに飛び火するのではないか?と感じました。

それにしても、アンティーク、オークション程、人間の心理や価値観が反映されるものはないですよね。これからの時代、世界的な社会・文化現象としても、そして経済面から見ても、ラグジュアリー・オークションは、ますます重要なキーワードになっていくと思います。
by mikiogatawestberg | 2007-12-18 20:21 | トレンド・trend・Trend
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