フェイスリーディング
先日、フランクフルトのマーケティング+イベント会社アンサンブラウさんの紹介で、日独ビジネスランチの“フェイスリーディング(Face reading)”というテーマのセミナーに行ってきました。
講師は、フェイスリーディングを職業にしているという、へアスタイリストの男性でした。「顔を読む(フェイスリーディング)=相手の本心、内面、潜在意識を見抜いて、ビジネスや人間関係に役立てる」ということで、彼は、特に14~16世紀にフランスで打ち立てられた色と形を体系化したChronomorphe Typologieという学問(グーグルで検索をかけましたが、日本語が出てきませんでした)を5年に渡って、勉強したとの事。 そのChronomorphe Typologie理論によると、人間は、4つのタイプに分けられるということなのだそうです。 ○Raffinee(ラフィネー)タイプのイメージは“シャープ”。背が高く痩せ型で、とがった感じ。 ○Tonique(トニック)タイプのイメージは、“派手さと豪快さ”。カールしたボリュームのある髪と、つくりの大きい目鼻立ち、中肉中背。 ○Naturelle(ナトゥレ)タイプのイメージは、その名のとおり“ナチュラル”。アースカラーで自然体。 ○Sophistique(ソフィスティケ)タイプのイメージは、“洗練”。威厳と存在感のある雰囲気。 彼によると、例えば、仕事の面接で、面接官や上司がSophistiqueタイプだったら、彼に好かれるタイプとして、Raffineeのイメージを演出することが大事ということ。またRaffineeのシャープなイメージをキープした上で、同時に前髪を軽く下ろすなど、「あなたに従います」という部下のイメージを演出することも重要とのことでした。また逆に、前髪をすっとバックに上げるということは、古今東西の王や女王を見てもわかるように、「私が1番!私を見て!」という、有能さと自信溢れる自己主張になるそうです。確かに、権力を持ち、上に上がっている人は、今も昔も、額が高いイメージです。従って、重要なポジションを狙いたい時、昇進を目指す時などは、額をすっと上げるのがお勧めということ。・・・ちなみにこのドイツ版の「面タツ」ですが、上に逆らわないイメージや、控えめなイメージなど、どちらかというと、アメリカ的というより、日本的だなと思いませんか?・・・フェイスリーディングでは、国や民族によっての価値観の違いも顕著に出ていることが分かります。 良い例として、ドイツのメルケル現首相。昔は前髪を下ろした穏やかな田舎的なイメージでしたが、今、前髪を脇によけたことで、スッキリして、首相らしい自信にみなぎっています。また彼女のタイプは、Naturelle。首相としての威厳さを演出しながらも、彼女本来のタイプであるナチュラルさを服装やカラーでイメージすることで、魅力は更に増し、人を惹き付けるとの事。ナルホド確かに。洗練を主張しようと、黒を基調に決めても、彼女の場合だと、なんだかちぐはぐになってしまいそうです。 ドイツでは、日本のような血液型占いというのが存在しませんし(兵役についたということがある男性は自分の血液型を知っていることが多いですが、その他の人々は、占いどころか、自分の血液型を知らないという人がドイツでは多数派です)、あっても星占いくらいなので、あまり人をタイプに分けて、カテゴライズしたり、分析したりする文化ではないのだと思っていましたが、まあ14~16世紀と時代は遡りますが、そういう学問はヨーロッパにしっかりあったのですね。また、RaffineeタイプがA型、ToniqueタイプがB型、NaturelleタイプがO型、SophistiqueタイプがAB型?と、日本の血液型占いと、このChronomorphe Typologieが、ふと今、重なり合ってしまったのですが、どうでしょう?!意外なところで、この2つの理論は繋がりあっていたりして・・・。 また今回セミナーに一緒に参加した私の友人の、プロのカラーコンサルタント&セラピストのミッタークろみさんも、今回の理論が、彼女の勉強したカラーの理論ベース(やはり、春夏秋冬の4タイプに分けられる)」ととても類似していると、おっしゃっていました。 あと印象深かったのは、「自分が作りたいイメージや、なりたいイメージは、それによって自分が心地良いか、悪いかは別として、100%外見で実現することが可能!」という、セミナー講師の主張。「それでも、人間の内面を、全て外見で判断することができるなんて、ありえないでしょう」と反対意見を主張した参加者もいましたが、「外面には内面の全てが現れている」と、主張を崩しませんでした。 最後に参加者に配布された、同講師のパンフレットは、流石に「自分はToniqueタイプ!」と公言するだけあり、派手派手ショッキングピンクに、遊び心一杯のロゴ、そして、自分の顔が写せるようになっている鏡付でした。セミナーが終わって、御礼にプレゼントされたワインが入った手提げ袋も、カラフルなストライプ模様で、「僕をイメージして選んでくれたんでしょう!」と、悦に入っていました。 Chronomorphe Typologie、また新たな世界を知り、これからもっと勉強したくなりました!
by mikiogatawestberg
| 2008-02-05 21:06
| コミュニケーション・Commu
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