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パンフレットの中のルーペ~ドイツのレフォルムハウス~

おしゃれで大規模にチェーン展開しているオーガニックスーパーが、世界的に大流行している現在ですが、ドイツでなんと1887年!にスタートし、その当時で既に、フェアトレード、環境保護など、持続可能な社会と経済の実現を掲げ、信条を曲げずに今も活動を綿々と続けているレフォルムハウス。

レフォルムハウス(Reformhaus)の名で、オーガニック食品店をフランチャイズ形式でドイツで全国展開していますが、大規模なオーガニックスーパーとは異なり、品揃えは豊富なものの、店舗はこじんまりとしていて、価格もスーパーよりも若干高め、そしてきちんとオーガニックや自然療法の教育を受け、商品のことを熟知しているスタッフを抱えているのが特徴です。また、大規模なオーガニックスーパーでも、今社員教育にとても力を入れているので、スタッフは他のドイツの一般的なお店に比べて断然親切で丁寧ですが、レフォルムハウスのスタッフはそれ以上。一歩店舗に足を踏み入れると、外の世界と比べて、時間の流れが突然スローになったような、落ち着いて買い物できる空間が作られています。

また店舗には、お年寄りが多く、買い物を楽しんでいる姿を良く見かけます。単に時間的にせかされず、ゆっくり買い物が出来るということだけではなく、その多くは、そのレフォルムハウスに、数十年と通い続けているというお得意さんです。スタッフは、「あら、○○さん。お元気ですか?」と、きちんと名前を呼び、レジで買う間、短いけれど、とても凝縮されたパーソナルな会話を楽しみます。・・・これは、スーパーでは中々できない対応。そして、色々経験を積んだお年寄りは、人との関わりに飢えていて、実はたくさん人と話したいけど、現代社会ではその機会が失われているのも事実。その点でもレフォルムハウスが、ミーティングポイントとして、大きい役割を果たしているのだと思います。また、衣食住をはじめ、健康や社会についての意識が高い方が多いので、そんな会話を小耳に挟むだけでも、私も「そうなんだー」と、耳寄り情報を得てしまうこともあるのです。

そして、極めつけは、これ↓。レジで順番を待っている時に、レフォルムハウスの紹介パンフレットを見つけ、手にとってパラパラと読んでみると、最後のページについている、透明のケースに入った「カード型ルーペ」を発見。
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商品パッケージなどの小さい文字が読みにくいお年寄りのための、無料プレゼントでした。
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ちなみに、外来日本語である“ルーペ”という言葉は、ドイツ語(Lupe)です。PH(ペーハー)はドイツ語読みのアルファベット、シャーレはSchaleで、ドイツ語です。理科の時間にそれと知らず親しんでいたボキャブラリーには、化学の国ドイツからの用語がとっても多いのです!また、このカードルーペの右下の「lupenrein」というドイツ語は、「Lupe(ルーペ)」と「rein(純正の、混じり気のない、という意味のドイツ語の形容詞)」からの派生語で、“ループで見ても、完全無欠で、文句のつけようのないパーフェクトさ”を意味しています。これをレフォルムハウスは、信条として掲げています。正に、“ドイツの中のドイツ”といった価値観ですね。

↓同パンフレットの表紙。この女性は、まだ全然お若いと思いますが・・・・。実際にレフォルムハウスでお買い物をするのは、70歳以上くらいの方もとても多いです。
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・・・でも敢えて、中年女性をモデルに使ったのは、レフォルムハウスなりの苦肉のマーケティングかもしれません。というのは、今、レフォルムハウスは、ヤング層を惹きつけるのにとても苦戦しているのです。若い人は、数セントでも安く買いたいと思うし、オーガニックスーパーの広くておしゃれな雰囲気は憧れのライフスタイルでもあるので、レフォルムハウスからは足が遠ざかってしまっています。そして、残念だけれど、メイン顧客層のお年寄りの女性は、あと10年、20年したら、いなくなってしまうという事実。
残されているチャンスは、商品や自然療法の専門知識とコンサルティングなので、今レフォルムハウスは、付属アカデミーで、専門教育に力をとても入れていますが・・・。

今後どんな展開になっていくでしょう?!
by mikiogatawestberg | 2008-03-06 20:37 | オーガニック・Organic・Bio
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