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銀行のグリーンタワー計画

私がドイツ銀行に勤めていた頃の友人と、久々に会うことになったのですが、「今、オフィスが仮オフィスで、辺鄙なところにあって、毎日社食のランチなの。たまには外のレストランで、美味しいランチ食べたいな~」と彼女が言っていて、フランクフルト金融街でも、一段と人々の目を引く、ツインタワーであるドイツ銀行のビルが、現在改築中ということを知りました。

改築プロジェクトの名前は、グリーンタワー(green towers)計画今までになかったような、最先端のおしゃれなエコ・オフィスになるそうです。建築家には、ニューヨークのモダンアート美術館にも、沢山の作品が展示されているという、イタリア・ミラノ出身のマリオ・ベリーニ氏(Mario Bellini)を起用、気合入ってますね(+高そう・・!)。

グリーンタワー計画だけに用意されたHPでは、建築や計画についての詳細が見れるようになっています。音楽もとっても、グリーンな感じ。今までの銀行のイメージではありません。

ビルの周りは、以下のようなポスターで囲まれています。

「電気消費量、55%減」↓
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「熱(暖房)エネルギー消費量、67%減」↓
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「CO2発生量、55%減」↓
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「使用水は、30%が雨水から」↓
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「原料リサイクル率、98%」↓
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「すご~いね!電気・エネルギー消費量やCO2発生量が、全て今の半分以下になるなんて!」と、単純に騒ぐ私に、主人は、「ドイツ銀行全体の元々のエネルギー消費量が、とんでもなく大きいから、半分になったくらいで、全体としたら大した貢献はないよ」と、冷笑気味。・・・確かに、この改造計画に使われるエネルギー消費量もすごいだろうし、工事中のリロケーション・仮オフィス費や、一流建築家への依頼などのコストを考えると、稼いでいて、リソースとパワーのあるドイツ銀行だからこそ、出来ること。いくら、エネルギー消費量を半分以下に出来るからといっても、どの会社も簡単に実行可能なプロジェクトではないことは確かです。

ビル完成にはまだまだ程遠い、工事中である今の段階から、「グリーンな銀行である」ことを、盛んにアピールしていることからも、このプロジェクト全体が、戦略的なPRという気もします。完成したらしたで、環境先進国のドイツのイメージと相まって、世界的にもメディアの注目を集めることでしょう。とにかく、賛否両論、色々な意見はあるにしろ、グローバルクラスの企業ならではのエコ計画という感じですね。

銀行とエコ。ドイツ銀行の大きなロゴ下で、木を植える小さな人々のイメージ↓
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私が撮影した日の入り時、ちょうど後ろ側から陽の光があたり、グリーンタワー計画は、燦燦と輝いて見えました。この光は、銀行の更なる業績発展?それとも、環境貢献への希望の光、どちらでしょうか?
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by mikiogatawestberg | 2008-06-10 03:45 | エコ・Eco・Oeko
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