憧れの女性 ドイツ人社会起業家ザビーネ・ビアー女史
昔から、沢山の女性に憧れて、「この人のように、かっこよく仕事がしたい」、「こんなセンスとスタイルになりたい」・・・と、私には、その時々、目標にするロールモデルがいた気がします。そして気づくと、時の流れや成長と共に、自分の嗜好や考え方が、変わったり、進化したりして、また憧れるタイプの女性が変わったりして・・・。
30歳を過ぎてやっと、他人と比べることなく、ありのままの自分を少しずつ認めることが出来るようになったせいか、「自分を捨てて、全くの別人になりたい!」というような自己逃避や、変身願望はなくなり、「この人のこんなところが素敵だな」とか、キャリアや生き方や考え方など、そのまま“一人の女性にぞっこん!”というより、沢山の素敵な女性の、それぞれの一番素敵な部分を寄せ集めて、架空のロールモデルをつくりだし、自分の生き方のヒントや糧にする・・・という風になっていった気がします。これからはこうやって、架空のロールモデルを塑造しながら、ずっと生きていくのかなあと漠然と思っていました。 が、、、、久々にガツンとやられました。 大好きなドイツのオーガニックコスメのブランド「サンタヴェルデ」の創始者であり、現経営者である、ドイツ人起業家のザビーネ・ビアー女史の最新プロジェクト。 ユニークで素敵なオーガニックコスメを世の中の女性に提供しているだけでなく、CSR・環境保護の活動など、社会起業家的な面は創業時から一貫していて、前から素晴らしい女性だなあと思っていましたが、今回、彼女がプロデュースした、サンタヴェルデからのプレミアアンチエイジングコスメ(xinguセラム美容液とxinguフェイスクリーム)の誕生ストーリーを知り、「憧れる」なんて言葉を使うのがおこがましいほどの自分とのレベルの差に愕然とすると共に、久々に、強烈に憧れる女性に出会ってしまったということで、胸が高鳴っています。 ということで、以下、今日は皆さんにも、感動の「xingu誕生物語」について、ご紹介したいと思います。 ~誰も知らない、アンチエイジング植物成分を求め、世界へ~ サンタヴェルデは、水を一切使わずに、サンタヴェルデが自社運営するスペインのオーガニック農園で栽培・採集したアロエベラを、水の代わりに主成分として使ったオーガニックコスメであること、また栽培~製造まで一貫して自社工場で行っているという、トレーサビリティーが特徴のブランドです。既にドイツをはじめ、ヨーロッパでは大成功を収めていますが、そこで成功に甘んじないのがこのビアー女史。オーガニックコスメ界にもアンチエイジングのブームが巻き荒れる中、20年以上の経験とノウハウを使って、まだどのオーガニックコスメブランドも、世界の誰も知らない、強力なアンチエイジング成分を見つけだし、専門のアロエベラとあわせて、究極のアンチエイジングプレミアアイテムをつくり出すという、更なる大きな夢を抱き、彼女の情熱とビジョンと実力で見事実現させたのです。 何年も忍耐強くリサーチを続けて、世界で誰も知らないアンチエイジング・マル秘成分を探し出したのが、ここ↓ ブラジルの右端(南米大陸とヨーロッパとの距離が最短である場所)の、Fortalezaという街の南側、歴史古く、でも現在はすっかり野放し状態になってしまっていたプタンタージュ(農場)↓ ビアー女史は、ここを、かつてスペインのフィンカヴェルデという農場に拠点を決めたのと同じ直観と勇気で、第2の本拠地として選びました。そして、地元のFortalezaの大学の薬学者などのエキスパートの助けを得、長い間手付かずになっていた秘境の地から、信じられないような効能のある素晴らしいアマゾンの薬用植物を次々と発見していきます。ハーブとしての有効性と、アンチエイジングコスメとしての画期的な成分との両方を満たす“ベスト成分”として選んだのが、鮮やかにユニークな存在感を持って燦燦と輝く、カシューナッツの木の実でした。 ビタミンとミネラルに富み、アンチエイジング成分として選ばれるための一番重要なポイントである、“卓越した抗酸化作用”を発揮!この地域では、“花嫁の美しさを永遠に保持させる”ものとして、結婚式の際に神に捧げられるのが慣習だそうです。今回のxinguプロジェクトを通して、単なる言い伝えや伝統、迷信などではなく、“科学的に見ても本当にその通り!”だということが実証された結果になりました。 私はこの写真で、生まれて初めてカシューナッツの実の姿について知ったのですが、その見た目のユニークさと、何だか不思議な凄みのあるアピール力に、まずは圧倒されました。落ち着いてよく観察してみると、天からの重力を感じる実であり(マクロビでいうと“陽(男性)”の力)、同時に母と子(上の部分:下の部分に対応)というイメージも感じ(マクロビでいうと“陰(女性)”の力)、その均衡の下で、胎児のように身を丸めている“子”の部分が、しっかりと上から”母”に守られているような、そんな原始的なパワーという印象を受け取りました。皆さんは、どんな印象を受けましたか? 収穫・製造・加工も、全て手作業で農場の敷地内でというのも、第一本拠地のスペインのフィンカヴェルデの哲学をそのまま引き継いでいます。マリアとアントニオは(従業員の名前も公開)、手作業でカシューナッツの実を摘んだ後、オーガニック認証の定める方法通り、時間を空けずにすぐにプレスして(これも手作業)、実からジュースを取り出します。 また、カシューナッツの一部は、農場内で栽培したものだけでなく、野生のものをアマゾンの森から摘んでくる場合もあるそうです。この場合は、アマゾンの生態に影響を与えない採集量を守ることを厳守し、サステイナブルな活動を一貫させています。 企業の社会的責任(CSR)も、サンタヴェルデという会社の大きな価値です。 xinguプレミアムアンチエイジングアイテムをつくるにあたって、「使用のハーブやその効果、ブレンドの仕方や活かし方、そして実際の化粧品の配合成分のレシピに至るまで、殆どが、この地域に住む心温かいブラジル人から、無償で提供して貰った」と話す、ビアー女史。その彼らたちの、「先祖代々伝わる貴重な伝統の知恵、そしてそれを隠すことなくオープンに教えてもらったという事実」に対して、xinguアイテムの利益の10%を還元する事を決定、実施しています。「知恵という無形価値に対して、イコールとして支払う現実の貨幣という単位の価値」。本当の尊厳と平等・・・これが出来なかったために、植民地も、奴隷制も、アメリカの原住民の殺戮etc・・・が起こったとして今までの世界史を考えたら、彼女がしていることって、新時代の始まりを意味する革命ではないでしょうか?そして革命の始まりは、かつて世界各地での搾取をスタートした本人と同じ、やはり“ヨーロッパ”から。。。皮肉な感じもしますが、ヨーロッパが近年環境・オーガニック・CSRをはじめとした分野で世界のリーダー的存在になっているのは、常に征服者としての歴史を歩んできたことと、実は深い関係があるように思います。 xinguプロジェクトから生まれたこの10%は、Caatingaと呼ばれる同地域の開発援助団体への寄付となるそうです。このCaatingaは、男子に比べて圧倒的に権利や価値が低いとされる女子の地位向上を目的に、教育の機会や医療の機関の充実などに取り組んでいます。同団体の啓蒙活動と、また具体的で建設的なクレジットなどの財政保護によって、典型的な伝統父系社会の中において、女性たちは自らの存在価値をみつけ、自尊心を持って、決して大きくはないけれども、活き活きと生きることが出来るようになっているそうです。 ゴーギャンのタヒチの楽園の絵画を思わせる、母と子↓。カシューナッツの実に似ていませんか? ちなみに、xinguという名前は、ブラジルの熱帯雨林の源泉ともいわれるxinguという、地域の原住民にとって、力強さと永遠の生殖能力を意味し、神聖として崇められている川の名前に由来しているとのことです。 ~以上、xingu誕生物語、お楽しみいただけましたでしょうか?~ 私はビアー女史を直接お会いしたことはないのですが、オーガニックコスメエステティシャンである私の友人は、彼女と一回、ドイツのオーガニック見本市(Bio Fach)で、すれ違ったことがあるそうです。いつも、真っ白なTシャツ一枚とか、淡いカーリーブロンドヘアとブルーの瞳に合う薄いグレーのセーター一枚とか、本当にシンプルなスタイルで有名なのだそうですが、辺りがかすんでしまうようなものすごい存在感を放っていたとのことです。・・・「シンプルなセーター一枚で放つ、圧倒的な存在感」。・・・いつになったらそんな風になれるか、一生なれないかもしれませんが、目指せたらなあと思います。 今回、このブログではxinguアイテムについて書かれた、サンタヴェルデのパンフレットから写真イメージを提供させていただきました。 そう、こんなに素敵な写真を撮っていたメインフォトグラファーは、ビアー女史の夫である、クルト・ビアー(Kurt Beer)氏だったのです。2人は20年前、スペインでのオーガニック農場のスタートからずっと旅を共にし、クルト・ビアー氏は、時にザビーネ・ビアー女史と並んで、時にシャッター越しに、彼女をずっと見つめてきたんですね~。パートナーシップも素敵ですね。本当に憧れ♪
by mikiogatawestberg
| 2008-09-23 19:18
| 女性・Women・Frauen
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